前回はオールドレンズでエモい写真を撮るために揃えるべき機材について説明した。
今回は撮影方法について。
ここではNEX-3を使っているがNEX-5もこれと同じで、確か他のNEXシリーズも同じだったはず。いずれにせよ細かい設定を気にする必要はなく初期状態からすべきことはたったの2つだけ。
まずは「セットアップ」。背面のボタンを押してメニューを表示させると出てくる。
メニュー内で「レンズなし時のレリーズ」を探し、これを「許可」にする。
そして次に「撮影モード」。
モードを「絞り優先(A)」にする。
これで準備は終わり。オールドレンズでの写真撮影自体はこれで可能になった。
ここからはエモい写真にするための設定。
露出補正する
これをすることで写真の明暗をコントロールできるようになる。
プラスマイナスマークのボタンを押す。
標準では0.0になっている値をプラス2.0にする。
この設定によって写真が普段よりもずっと明るく写るようになる。
ご覧のように地面や空が真っ白になって色が飛んでしまう(白飛び)が気にしなくていい。
感情に訴える写真に細部の描写は必要ない。
細部が失われるデメリットより画面に白の領域が増えて清涼感が増すメリットの方が大きい。
後ろのビルの文字が読めてしまうようだと桜の情緒が失われてしまうが、ボケを活かせばそういったいらない情報も消してしまえる。このスペックのレンズは適度にボケるから狙った被写体を浮き立たせやすい。
ピントを遠方に合わせて手前に輝度差の激しいものを置くと前ボケがキラキラする。
キラキラボケの写真を撮りたい場合は絞りリングを少し回すと良い。ここではF4にした。
リングを回すと羽根が出てくる。これでボケにエッジが出やすくなる。
羽根が出てくる分だけカメラに届く光量が減って不利になるのでキラキラ写真を撮る時以外はF1.8(羽根の出ていない状態)でいい。
枯れた草木にはエモさがある。この写真も画面中央あたりに人がいたらもっと雰囲気が出ただろう。
逆光(太陽などの強い光源に向かって撮影)を意識することも重要。
撮影する面に光が当たる「順光」の方が色がしっかり出るので、一般的にはその方が写真に適しているが、画面が白むフレア描写にしたいなら逆光を狙う。
そういえば卒業式の季節か。
NEX-3は2010年発売のかなり古いデジカメではあるが1,400万画素もあって画質には十分な余裕がある。だから撮った写真から一部を切り出してもこのキレ↑。
近づきすぎて警戒された。
逆光で撮っていると眩しくてピントの山が分からなくなることも多いが気にしなくていい。
エモいかどうかの基準は細部ではなく全体的な雰囲気にこそあるだろうから。
なお、写真が明るく写るようになる「露出補正」はスマホでも可能。
これだけで写真の雰囲気が変わるから、興味が湧いたら試してみてほしい。
↓これはiPhoneの標準カメラアプリで露出補正する方法。