fortia’s カメラレビュー

カメラと猫と骨董品

α9 低感度 ISO100-800におけるα7RII、α7SIIとの比較

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高感度比較の記事と同じくα9、α7RII、α7SIIの三機種で比較。左からISO100、400、800。レンズはFE55mmF1.8。圧縮RAWで撮影、ソニーのImage Data Converter (IDC)を使用しての現像処理。いずれもノイズリダクションはオフにして現像。

写真中央部をピクセル等倍で切り出して比較(画像をクリックするだけだと縮小表示されたままだと思うので保存もしくは画像のみ開くで原寸画像をご覧ください)

撮影データは次の通り。

α9、α7RII、α7SII、すべて同じ絞り値、シャッタースピード

ISO100  F5.6  1/800

ISO400  F5.6  1/3200

ISO800  F5.6  1/6400

オートフォーカスで撮影したためα9のISO400および800の写真では僅かにピントずれが生じてしまったかもしれない。ISO100では他の二機種よりパキパキに写っているのに400、800では若干モヤモヤ。次はしっかりMFで合わせよう……

この比較は三機種とも同じレンズおよび同じ構図、同じ露光条件で撮影し、IDCによる現像も同じ条件で行っている(シャープネスもいじっていない。どれもゼロ)。比較画像は↓の構図の赤枠部分のピクセル等倍切り出し画像から作成。

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SONY ミラーレス一眼 α7R II ボディ ILCE-7RM2
 

 

α9 α7RII α7SII 高感度 ISO6400での比較

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α9、α7RII、α7SIIの三機種で比較。ISO6400、レンズはFE55mmF1.8。圧縮RAWで撮影、ソニーのImage Data Converter (IDC)を使用しての現像処理。上段はIDCのノイズリダクションをオート設定にして現像、下段はオフにして現像した結果。

写真中央部をピクセル等倍で切り出して比較(画像をクリックするだけだと縮小表示されたままだと思いますので保存もしくは画像のみを開いて原寸画像をご覧ください)

撮影データは次の通り。

α9、ISO6400 F4.5 1/8000

α7RII、ISO6400 F4.0 1/8000

α7SII、ISO6400 F4.0 1/8000

撮影時にF値の設定をミスしα9だけF4.0になっている。ISO1600での比較の時はα9で露光が多い条件となってしまったが、今回はα9のみ他の二機種に比べ露光が少ない。

ISO1600の比較でもそうだったが、α9の写真はコントラストが高いように見える。

 

α9 α7RII α7SII 高感度 ISO1600での比較

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α9、α7RII、α7SIIの三機種で比較。レンズはFE55mmF1.8ZA。写真中央部分をピクセル等倍で切り出した。こうやって比べてみるとα9はクリアに見える。しかし、このテストではシャッター速度を揃えないで撮ってしまったため、露光に差が生じてしまっている。その影響は無視できないだろう(次の記事でISO6400での比較も行ったが、そこでは露光条件がこの場合と逆にも関わらず、同様にα9がくっきりしていたので露光条件の差ではないようだ)。また別の機会にきっちり条件を揃えて撮影したい。

撮影データは下記の通り。

α9は F4.0 1/2500

α7RIIは F4.0 1/2000

α7SIIは F4.0 1/3200

 

SONY ミラーレス一眼 α7R II ボディ ILCE-7RM2
 

 

 

 

α9 高感度

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α9が届いたのでとりあえずテスト撮影してみた。写真はすべて圧縮RAWで撮影し、SONYIDCで現像処理している。

f:id:fortia:20170526182557j:plainα9 + FE55mmF1.8ZA  F4 ISO1600

f:id:fortia:20170526180716j:plainα9 + FE55mmF1.8ZA  F4 ISO1600 NR_OFF  等倍切り出し

ノイズリダクションをオフにして現像した写真の中央部をピクセル等倍で切り出した。

次の写真はISO6400。上がノイズリダクションオフで現像、下がオートで現像。

f:id:fortia:20170526181316j:plainα9 + FE55mmF1.8ZA   ISO6400 NR_OFF

f:id:fortia:20170526181224j:plainα9 + FE55mmF1.8ZA   ISO6400 NR_AUTO

次はISO25600。同じく上がノイズリダクションオフでの現像、下がオートでの現像。

f:id:fortia:20170526181800j:plainα9 + FE55mmF1.8ZA   ISO25600 NR_OFF

f:id:fortia:20170526181902j:plainα9 + FE55mmF1.8ZA   ISO25600 NR_AUTO

α7SIIと7RIIでも同じ構図で撮影してあるので、それらとの比較はまた別記事で。

今日届いて初めてα9を手に取ったのだが、α7IIシリーズに比べるとほんの少し重いかなという程度で大きさ含めてそれほど違いは感じない。バッテリー室やカードスロットの蓋の建付けが7IIシリーズに比べて良く、閉めた時の感触が上品。気密性がより高まったという感じ。

付属のバッテリーがほぼ空の状態だったので少し驚いた。色々な電子機器を買ってきたが付属バッテリーは大抵ある程度充電されているので。

SEL85F18 FE 85mm F1.8 作例

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ソニーストアで購入。一週間くらい前に注文し、在庫も問題ないようだから発売日に届くだろうと思っていたら配送業者のところでつまづき一日遅れでの入手。

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長さ82mm、重さ370gと扱いやすいサイズ。

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フードを付けてもこの程度。

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とりあえず開放で遠景の解像チェック。

↓中央付近ピクセル等倍

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↓右上ピクセル等倍

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↓左下ピクセル等倍

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中央から周辺まで開放からしっかり写るレンズだと思う(この個体は右側が僅かに流れているようだが、このくらいは仕方ないだろう)。

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絞り開放で猫を撮影。開放とは思えないほどシャープに写る。下はピントの合った部分をピクセル等倍で切り出した画像。

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f:id:fortia:20170326162213j:plainα7RII SEL85F18 ISO125 f/1.8 1/250

f:id:fortia:20170326153447j:plainα7RII SEL85F18 ISO100 f/1.8 1/1250

被写界深度が浅いため遠景を切り取った時もボケる。遠景の撮影でアウトフォーカスが輪郭を残したまま柔らかくボケてくれると何気ない風景が雰囲気のある写真になることも多いので、被写界深度の浅さはそれだけでありがたい。それにこのレンズは開放からシャープに写るので躊躇なく絞りを開けられる。

f:id:fortia:20170326160147j:plainα7RII SEL85F18 ISO100 f/2.0 1/250

 

f:id:fortia:20170326155718j:plainα7RII SEL85F18 ISO100 f/1.8 1/8000

開放だと周辺が渦巻く。絞れば解消されるが私はあまり気にしないので積極的に絞りを開けて撮影していた。

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玉ボケの内側はすっきりしている。

 

f:id:fortia:20170326160430j:plainα7RII SEL85F18 ISO100 f/2.8 1/200

f:id:fortia:20170326160733j:plainα7RII SEL85F18 ISO100 f/9.0 1/250

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↑上の写真を拡大したもの。F9でもボケはそれほど角張らない。F5くらいまではほぼ円形。

f:id:fortia:20170326203632j:plainα7RII SEL85F18 ISO100 f/3.2 1/800

 

f:id:fortia:20170331002934j:plainα7RII SEL85F18 ISO100 f/3.5 1/640

 

f:id:fortia:20170331003311j:plainα7RII SEL85F18 ISO100 f/3.5 1/400

 

f:id:fortia:20170326163757j:plainα7RII SEL85F18 ISO125 f/4.0 1/250

オートフォーカスは静かでそこそこ速い。インナーフォーカスのためFE50mmF1.8のようにフォーカスを合わせる際にレンズが繰り出すこともない。

f:id:fortia:20170326164011j:plainα7RII SEL85F18 ISO125 f/6.3 1/400 トリミングあり

人に慣れたカモメくらいなら十分撮れる。まあカメラを向けると目線をくれるようなやつでオートフォーカスの精度は語れないだろうか。

85mmのレンズを購入しようとした時、多くの場合F1.4クラスとF2クラスの選択肢があるが、往々にしてF1.4クラスは巨大なので買ったはいいものの持ち出す機会がないなんてことになりかねない。その点、F1.8のこのレンズはそれほど重くもなくα7に装着した時のバランスも良いので、現実的に考えるとこれが正解かなと個人的には思う。

 

FE 28mm F2 SEL28F20 SONY

f:id:fortia:20170227013017j:plainα7S + FE28mmF2  F2.2  1/60  ISO640

当時まだ高額なレンズしかなかったFEマウントに突如救世主のように現れた廉価版レンズ。だったような記憶があるが、改めて価格を見ると5万円近いので間違っても廉価版ではない。当時はツァイスブランドの55mmF1.8が9万、35mmF2.8が7万、という値付けだったからその落差に驚いた、ということだろう。

実際28mmF2のスペックでありながら200gという軽さを実現しているこのレンズはツァイスブランドの価格帯で出てきても何らおかしくない性能を有している。

開放で撮っても中心部はもちろん周辺も乱れることなく解像する。

f:id:fortia:20170228015632j:plainα7RII + FE28mmF2  F2  1/5000  ISO100

上の写真の中央部をピクセル等倍で切り出したものが次。

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完全に解像している。次は左。

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次は右。

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ソフトウェア補正無しだとやはり周辺光量は不足気味になるが、解像力は端の方でもそれほど低下しないし片ボケもないしで大変優秀。4000万画素の等倍画像、しかも絞り開放でこれだけ写っていれば十分すぎるだろう。ツァイスブランドで販売されているレンズ群より優れているんじゃないかという気さえしてくる。

 発売された当時からこのレンズの欠点として頻繁に言及されていると思うが、ソフトウェア補正を適用しないと歪曲収差が非常に目立つ。

f:id:fortia:20170227014222j:plainα7SII + FE28mmF2  F2.0  1/15  ISO160 Lens Correction ON

これは補正された状態。補正をオフにすると…

f:id:fortia:20170227014350j:plainα7SII + FE28mmF2  F2.0  1/15  ISO160 Lens Correction OFF

見事なまでの樽型。そこそこ値の張る単焦点レンズでここまでの歪曲は珍しかったため、あげつらわれてしまったのも仕方ないかもしれない。

しかしデジタル補正でまっすぐになるわけだし、歪曲が残っている方が被写体によっては好ましいこともあるので、そう気にすることでもないと思う。

f:id:fortia:20170227012440j:plainα7S + FE28mmF2  F5.6  1/60  ISO3200

↑こういう写真では歪曲は気にならない、というかむしろ地平線が軽く弧を描いている方が景色の広がりを感じられて良いのではないか。

歪曲が補正されると周辺が引き延ばされてしまうので被写体の選び方によっては不自然になってしまうこともある。

光学補正されているレンズではデジタル補正による周辺画質の劣化を心配する必要はないが、自然な歪曲を活かした写真を撮ることもできない。そう考えると歪曲が残っているこのレンズは「歪みのある写真と歪みない写真の両方が撮れる」お得なレンズと言えなくもない。

f:id:fortia:20170227020049j:plainα7RII + FE28mmF2  F2.0  1/500  ISO100

ボケはとてもなだらかで背景がざわつくようなこともない。こういうところが広角レンズっぽくなくて良い。

f:id:fortia:20170227020231j:plainα7RII + FE28mmF2  F2.0  1/2000  ISO100

F2と明るいのでα7sIIと組み合わせると手持ちで星空も撮影できる。

f:id:fortia:20170317225236j:plainα7SII + FE28mmF2  F2.0  1/6  ISO12800

f:id:fortia:20170317225758j:plainα7SII + FE28mmF2  F2.0  1/10  ISO12800

f:id:fortia:20170317225825j:plainα7SII + FE28mmF2  F2.2  1/10  ISO12800

これ一本あれば何でも撮れる、と言うと言いすぎだが、かなり広い範囲をカバーできるのでとりあえず付けておく一本としておすすめ。

 

 

Distagon T* FE 35mmF1.4ZAとSigma35mmF1.4Artの比較

同じスペックなのでどちらにするか迷う人も多いだろう。

とりあえず大きさ比較。シグマレンズはLA-EA3経由で装着。

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シグマの方が少し長い。重さはシグマがアダプター込みで770gに対し、ソニーが630gと大分軽いようだが、どちらも長く扱いづらいので実際に使ってみると両者ともに「重い」という印象。まあ軽さを求めるレンズではないのでそこはそれほど気にならない。

 

遠方の被写体における解像力の比較  resolution

まずは遠景に対する解像力の違いから見てみたい。

f:id:fortia:20170125003647j:plainα7RII + Distagon FE 35mmF1.4  F1.4  1/2500  ISO100

f:id:fortia:20170125010629j:plainα7RII + ART 35mmF1.4  F1.4  1/1600  ISO100

絞り優先オートで撮ったらシャッタースピードに差が出てしまった。ディスタゴンの方が光の透過量が僅かに多いのだろうか。なおホワイトバランスは同じ設定にして現像。

まずは画像左上隅をピクセル等倍にて比較。

f:id:fortia:20170213140324j:plainDistagon FE 35mmF1.4

f:id:fortia:20170213140420j:plainART 35mmF1.4 

Lightroomで現像したためFE35はレンズ内蔵プロファイルにより色収差の自動補正が掛かってしまっている。

次は中央部分。

f:id:fortia:20170213140632j:plainDistagon FE 35mmF1.4

f:id:fortia:20170213140649j:plainART 35mmF1.4 

最後に右下隅。

f:id:fortia:20170213140728j:plainDistagon FE 35mmF1.4 

f:id:fortia:20170213140745j:plainART 35mmF1.4

中央はどちらもシャープに写るが、隅の解像はFE35の方が良い。ただ、広角レンズの周辺描写は個体差が結構あるので、もしかしたらもっと隅の描写に優れたART35もあるかもしれない。一応、両レンズともサービスセンターに出して正常との回答は得ている(FE35は購入当初やや片ボケ気味だったので修理してもらった)。

「中央はどちらもシャープ」と書いたが、何枚か撮影したのを見比べてみると、ほんの少しだけシグマの方が鋭いかもしれない。いずれにしろ4000万画素のピクセル等倍を見比べての話なので、ほとんどの人にとってはどうでもいいレベルの話だ。こういうユーザーがいるとメーカーも迷惑だろうなといつも心が痛むが、まあ価格が価格なので許してもらいたい。

ちなみにレンズの修理では「ここを直してもらったらこっちの描写が怪しくなった」ということが普通にあるので、規定範囲内で実用上問題なければ気にせず使った方がいい。

逆光条件での比較  against the light

実際に両方使ってみると「細かいこと言わなければ価格差考えてシグマで十分かなあ」という気になってくるが、逆光条件での差を目の当たりにするとディスタゴン、やはり高いだけあるなと思い直す。

f:id:fortia:20170213145650j:plainα7RII + Distagon FE 35mmF1.4  F1.4  1/4000  ISO100

f:id:fortia:20170213150033j:plainα7RII + ART 35mmF1.4  F1.4  1/4000  ISO100

フレアやゴーストが必ずしも悪いわけではない(場合によっては効果的だ)が、やはり逆光の厳しい条件下でもコントラストが低下しないレンズは頼もしい。

両者の逆光条件での差は顕著で、違いはこの一枚にたまたま現れただけではなく他の写真でも同様に見られた。

ただ、これをもってシグマのART35が逆光に弱いとは言えない。FE35は直接ボディに装着されているがART35はLA-EA3を介している。アダプター内での反射の影響は当然考えられる。ART35は一眼レフ用に設計されたレンズなので、フェアな比較を行うためにはAマウント機で試さなければならない。ここで言えるのはあくまで「ミラーレスのα7シリーズで使うことを考えた場合にはFE35mmF1.4の方が逆光に強い」ということ。

 

歪曲収差  distortion

f:id:fortia:20170213151910j:plainα7RII + Distagon FE 35mmF1.4  F1.4  1/2000  ISO100

f:id:fortia:20170213151959j:plainα7RII + ART 35mmF1.4  F1.4  1/2000  ISO100

どちらも弱い樽型。シグマの方がややよく補正されている。

なお上記写真にLightroomのレンズプロファイルを適用すると、次のようになる。

f:id:fortia:20170213152617j:plainα7RII + Distagon FE 35mmF1.4 lens profile applied

f:id:fortia:20170213152817j:plainα7RII + ART 35mmF1.4  lens profile applied

このようにソフトウェアで補正してしまえばどちらも歪曲を気にせず使える。

 

ボケ  Bokeh

普段からボケの形についてあまり意識していないこともあり、どちらのボケが汚いだとか感じたことはなかった。どちらもきれいにボケる。

f:id:fortia:20170213164106j:plainα7RII + Distagon FE 35mmF1.4  F1.4  1/4000  ISO100

f:id:fortia:20170213164202j:plainα7RII + ART 35mmF1.4  F1.4  1/3200  ISO100

シグマのレンズはシャープだけどボケがいまいち、という意見を目にすることもあるが、少なくともART35mmF1.4に関してはそういうことはなく、ボケもきれいなのではないかと思う。

ボケの話から離れるがこの写真でピントを合わせた中心部分をピクセル等倍で切り出すと、

f:id:fortia:20170213164816j:plainDistagon FE 35mmF1.4

f:id:fortia:20170213164918j:plainART 35mmF1.4

こんな感じで、シグマの方がほんの僅かにシャープ。

次はF4での比較。

f:id:fortia:20170213165149j:plainα7RII + Distagon FE 35mmF1.4  F4  1/125  ISO100

 

f:id:fortia:20170213165223j:plainα7RII + ART 35mmF1.4  F4  1/125  ISO100

 ボケに関しては大差ないと言えそう。次の画像は上記写真の一部を切り出したもの。

f:id:fortia:20170213170440j:plainDistagon FE 35mmF1.4 F4 f:id:fortia:20170213170531j:plainART 35mmF1.4 F4 

玉ボケの内側はシグマの方がすっきりしている。

 

オートフォーカス  auto focus

これは明らかにFE35の方が速いし正確。

 

結論としてはどちらを使っても満足できると思うのであとはお金の問題と自分が何を優先するのかという点だけだろう。「逆光でもコントラストの高い写真が撮りたい」「AFの正確さは絶対に外せない」ということならFE35だし、そこを求めないならART35でも十分。

まあアダプター経由というのは色々不安な要素もあるし純正の方が何かと安心なので、お金に余裕があればFE35mmF1.4にしておくべきだが、ART35mmF1.4が優秀かつ相対的に安価なのでなかなか悩ましい。

レンズとしてはどちらも高額な部類なので中古という選択肢もあると思うが、自分の満足いく個体を手に入れたいなら新品購入した方が良いと思う。同じ製品でも製造誤差によるバラツキがあり、もちろんメーカーの許容差を越えた製品は市場に出てこないが、許容差内でもユーザーによっては気になる性能差が出ていることがある(例えば絞り開放で撮影した遠景写真をピクセル等倍で見ないと気付かないような僅かな片ボケ)。

そういう微妙に納得いかないレンズを掴んでしまった場合、新品購入後すぐならばテスト結果を添えて相談すれば対応してくれることが多い。これが中古購入だと修理代金を払うからと言っても対応してくれない。

(2021年1月末、FE35mmF1.4ZAはGMレンズの登場により7万円近く値下げされた)

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