α7S + FE28mmF2 F2.2 1/60 ISO640
当時まだ高額なレンズしかなかったFEマウントに突如救世主のように現れた廉価版レンズ。だったような記憶があるが、改めて価格を見ると5万円近いので間違っても廉価版ではない。当時はツァイスブランドの55mmF1.8が9万、35mmF2.8が7万、という値付けだったからその落差に驚いた、ということだろう。
実際28mmF2のスペックでありながら200gという軽さを実現しているこのレンズはツァイスブランドの価格帯で出てきても何らおかしくない性能を有している。
開放で撮っても中心部はもちろん周辺も乱れることなく解像する。
α7RII + FE28mmF2 F2 1/5000 ISO100
上の写真の中央部をピクセル等倍で切り出したものが次。
完全に解像している。次は左。
次は右。
ソフトウェア補正無しだとやはり周辺光量は不足気味になるが、解像力は端の方でもそれほど低下しないし片ボケもないしで大変優秀。4000万画素の等倍画像、しかも絞り開放でこれだけ写っていれば十分すぎるだろう。ツァイスブランドで販売されているレンズ群より優れているんじゃないかという気さえしてくる。
発売された当時からこのレンズの欠点として頻繁に言及されていると思うが、ソフトウェア補正を適用しないと歪曲収差が非常に目立つ。
α7SII + FE28mmF2 F2.0 1/15 ISO160 Lens Correction ON
これは補正された状態。補正をオフにすると…
α7SII + FE28mmF2 F2.0 1/15 ISO160 Lens Correction OFF
見事なまでの樽型。そこそこ値の張る単焦点レンズでここまでの歪曲は珍しかったため、あげつらわれてしまったのも仕方ないかもしれない。
しかしデジタル補正でまっすぐになるわけだし、歪曲が残っている方が被写体によっては好ましいこともあるので、そう気にすることでもないと思う。
α7S + FE28mmF2 F5.6 1/60 ISO3200
↑こういう写真では歪曲は気にならない、というかむしろ地平線が軽く弧を描いている方が景色の広がりを感じられて良いのではないか。
歪曲が補正されると周辺が引き延ばされてしまうので被写体の選び方によっては不自然になってしまうこともある。
光学補正されているレンズではデジタル補正による周辺画質の劣化を心配する必要はないが、自然な歪曲を活かした写真を撮ることもできない。そう考えると歪曲が残っているこのレンズは「歪みのある写真と歪みない写真の両方が撮れる」お得なレンズと言えなくもない。
α7RII + FE28mmF2 F2.0 1/500 ISO100
ボケはとてもなだらかで背景がざわつくようなこともない。こういうところが広角レンズっぽくなくて良い。
α7RII + FE28mmF2 F2.0 1/2000 ISO100
F2と明るいのでα7sIIと組み合わせると手持ちで星空も撮影できる。
α7SII + FE28mmF2 F2.0 1/6 ISO12800
α7SII + FE28mmF2 F2.0 1/10 ISO12800
α7SII + FE28mmF2 F2.2 1/10 ISO12800
これ一本あれば何でも撮れる、と言うと言いすぎだが、かなり広い範囲をカバーできるのでとりあえず付けておく一本としておすすめ。
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