fortia’s カメラレビュー

カメラと猫と骨董品

XF27mm F2.8 FUJINON

f:id:fortia:20171015200000j:plain
いわゆるパンケーキレンズ。小さくて軽い。

f:id:fortia:20171015200024j:plain

14mmF2.8や35mmF1.4のような重厚感はないがそれらより扱いやすい。ただ私がフジのカメラを持ち出すときは14mmや35mmが多い。せっかくフジを使うならやはり名高いレンズ群で、と思ってしまうので。

とはいえ、このレンズに何か劣っている点があるかと言えばそんなことはなく写りは名高いレンズ群と遜色ない。

f:id:fortia:20171015164210j:plainX-M1 + XF27mmF2.8  ISO200 F2.8 1/125

歓楽街の裏路地で、空き瓶を凝視する猫を撮影。絞り開放からパキパキに写る。

↓顔の部分をピクセル等倍切り出し。

f:id:fortia:20171015164728j:plain

開放でこれなので使用する際に絞り値を気にする必要はなさそう。開放でも被写界深度深めなので2.8固定で撮影していても失敗は少ないだろう。

f:id:fortia:20171015173207j:plainX-M1 + XF27mmF2.8  ISO200 F3.2 1/500

深度が深いといってもボケないわけではなく、街角スナップ的な撮影距離においては十分にメインと背景を分離させることができる。むしろボケすぎないので色々気遣うことなく簡単に自然な写真が撮れる。F値が小さいレンズで絞りを開くと背景が全部溶けてしまってどこで何を撮ったのか分からない写真になってしまうこともあるが、このレンズでその心配はない。

f:id:fortia:20171015171115j:plainX-M1 + XF27mmF2.8  ISO400 F2.8 1/340

被写体に近づけばそこそこ大きくボカすこともできる。

画角は35ミリ判換算で41mm相当となる。使用した感覚としては標準レンズを付けている感じ。広いという感覚はない。28mmのような何でも撮れるという感覚はないが、広角レンズでありがちな漫然とした写真になることは少なく、街角の風景を印象的に切り取るのに適した画角だと思う。

f:id:fortia:20171015172753j:plainX-M1 + XF27mmF2.8  ISO400 F3.2 1/600

ボケ方も自然で違和感がない。あまり考えずに気の向くままに撮影できる。

歪曲と周辺減光は内蔵のレンズプロファイルにより自動で補正される。

f:id:fortia:20171015182647j:plain

↓補正を適用させない場合。上と同じ写真だが、現像ソフトが違うので色味明るさに違いが出てしまった。

f:id:fortia:20171015182739j:plain

歪曲は自動補正なしでもそれほど大きくない。周辺減光は補正なしだと大きいが、これが効いて雰囲気ある写真になったりするので個人的にはこれくらいあってもいいと思う。 f:id:fortia:20171015193844j:plainX-M1 + XF27mmF2.8  ISO400 F6.4 1/420

f:id:fortia:20171015194019j:plainX-M1 + XF27mmF2.8  ISO200 F5.6 1/180

f:id:fortia:20171015195151j:plainX-M1 + XF27mmF2.8  ISO200 F4.5 1/125

f:id:fortia:20171015195300j:plainX-M1 + XF27mmF2.8  ISO400 F2.8 1/450

f:id:fortia:20171015195520j:plainX-M1 + XF27mmF2.8  ISO400 F2.8 1/200 

f:id:fortia:20171015195620j:plain

X-M1との組み合わせで街角スナップした感じではオートフォーカスが遅いとは感じなかった。結構キビキビ撮影できたと思う。とはいえこれが動体の撮影に使用できるかというと……試したことがないので分からないが、フォーカス時の決して滑らかとは言えないレンズの動き方を見ていると難しそうではある。ちなみにフォーカス時の音は室内だと結構聞こえるが外だと特に気にならない。

小さく軽く、ボケも使えて、写りも良い。贅沢を言わなければ実にバランスの取れたレンズと言える。

FUJIFILMプリント&ギフト/フジフイルムモール