いつも通りヤフオクで動作未確認の「ジャンク扱い」品を落札。箱も説明書も全部揃っていて見た目もきれいだったから行けるんじゃないかと思った。
だめだった。
前も後ろもぱっと見はきれいだったのだが。
後群に問題があった。これはゴムリングで簡単に外せる。
レンズの裏表、どちらを拭いても消えない曇り。貼り合わせ面の劣化だ。レンズ部分だけ取り出せれば剥離して再接着できる可能性も残るが、このユニットは樹脂パーツと一体化しているため取り出せない。
しかしこのままだと↓こんな感じの写りでイマイチだからダメ元で溶剤に漬けた。
その結果↓少し剥離が進んだ。この写真からはとても信じられないかもしれないが曇りが僅かながら改善している。
これ以上手の施し用がないので、レンズを元に戻し撮影してみる。
いきなり厳しい条件で。強烈な逆光だからレンズに曇りがなくても同じだったかもしれない。フレアが出た方が眩しさが伝わって写真としては良い場合もある。写りとしては悪くないと思う。
順光では普通に写る。
絞り開放で撮るとなぜかEXIFにF3.2と記録される。スペック上は開放F3.5のはずだが。
ボケもきれいで良いんじゃないだろうか。あのひどい状態のレンズが組み込まれているとは思えない写り。
絞ってもよし。
逆光も条件によっては大丈夫そう。
何も問題ないかというとさすがにそうはいかない。この写真の右上にあるボケを拡大してみると、
ちょっと気持ち悪い。
この現象と逆光に弱いこと以外は特に問題ない。もちろん最近のレンズのようにキレキレの描写ではないのだが、使えるか使えないかで言えば十分使える。
ちなみにこのレンズはハーフマクロで、等倍撮影するにはアダプターレンズを付ける必要がある。
アダプターなしだと↑こんな感じで、付けると↓こんな感じ。
違う場所の拡大だから少し分かりにくいか。
この手のアダプターは付けたり外したりが面倒でだんだん使わなくなる。
というわけでこのレンズ。後群に曇りがあっても清掃できないので購入の際はお気をつけください。