前々回の記事に続き、戦前ツァイスの85mmゾナーで撮影した写真を紹介したい。
写りとは関係ないがこのレンズ、見た目がかっこいい。そして重い。のちにアルミ鏡筒となり軽量化されるが工芸品として見るとこちらの方が魅力的だ。
コーティングのない時代のレンズだからフレアが生じることも多いが条件が整うとコントラストの高い写りを見せてくれる。
とはいえ現代レンズのようにカリカリに写るわけではない。
例えばこの写真。ぱっと見コントラストが高く見えるが拡大してみると、
意外と甘い。レンズ性能の話で「コントラストは高いけど解像力はそこまで高くない」という表現を聞くことがある。このレンズはそれにあたるのかもしれない。
画が白むのはフレアの影響もあるが露出オーバー気味に撮っているせいでもある。その方がこのレンズを活かせるような気がした。
絞ると像が良好になるもののその差は大きくない。
マークイズみなとみらいの外廊下から。写真好きが思わずカメラを構えたくなる魅力的な構造物。レンズに歪曲収差はなさそうだ。
いや、わずかに糸巻か。
オールドレンズを使うたび、今でも通用するその性能に驚かされる。
次はこの組み合わせで使ってみたい。