以前、吉田町の駐車場でよく見かけた猫。
祈るような眼差しを空に向けている。
何をしているのかと言うと、ビル上階の住人が投げ落とす餌を今か今かと待っている。当時この場所では、ビルの窓から駐車場の猫に食料投下するダイナミック給餌が一住人により行われていた(近隣で問題になったのだろう、すぐになくなった)。
かなり近づいて撮影しているのだが少しも動じない。餌をくれない人間など眼中にないご様子。
と思ったら睨まれた。
ビルから投げ落とされる肉片だか何だかを目の当たりにした時は唖然としたが、普段見られない猫の表情を捉えられたから個人的には良し。色々考えれば良くないね。
夜も待っていた。この姿を見た時は胸が痛んだ。
一連の写真は5年くらい前のもので、当時はこの駐車場近辺に地域猫と思われる猫数匹が棲みついていた。今はいない。
この猫はいつも口を半開きにして舌を覗かせていた。もしかしたら病気で苦しんでいたのかもしれない。それでも道ゆく人に撫でられたりして可愛がられていたから、それなりに幸せに過ごしたんじゃないか。そう思いたい。