ギターをやりたいと思ってヤフオクで五百円のアコギを買ったら胴板が膨らんでフレット音痴になっている品だった。うーん、アコギは難しいなエレキにしようと性懲りも無くオクを物色していたが、兄が「使っていないものが一つある」ということで譲り受けた。

「スケッチャーね。聞いたことあるよ」と言ったら。

シェクターだそうで。
聞いたことあるのはスニーカーブランドだった。
やってみて初めて、ギターはキーに縛られない楽器だと分かり感動した。
コード弾きだと気付きにくいかもしれないが単音弾きをすると、どのキーでも同じ運指で弾ける威力をまざまざと感じる。ピアノはCからC#にキーが変わると運指が変わって苦しくなってしまうが、ギターは横に一つ移動するだけで済むのだ。運指は変わらない。
適当に音楽を流して、それに合うペンタトニックスケール(五音階)を弾いて遊ぶのが楽しい。単純にスケールを上り下りするだけでもいいし途中で音を飛ばしたり行ったり来たりすればアドリブソロっぽくなる。ドレミファソラシドから「ファ」と「シ」を抜いた5音はキーさえ合っていれば大体どんな時も調和する。キーさえ合っていれば。
私のテキトー音感では音楽に合わせてギターの音を鳴らしてみても、曲の終わりまでに主音が分からずキーが不明なままのこともある。絶対音感でなくても音感のある人は多分、鳴らした瞬間に分かる。
ピアノだと使う鍵盤の配列がキーごとに決まっているせいかキーが分からないまま弾くのはどうも気が進まないのだが、ギターだと配列も運指も変わらないからキーが分からなくてもとりあえず弾く気になる。で、弾いてみると「これ多分キー違うけどこれはこれでいいかな」と感じることがあって、そこが面白い。違和感のあるスケールでも音の並べ方を工夫するといい感じになったり。テキトー音感だからこそ楽しめる遊びがあって、音楽非エリートにも優しい楽器だなと思う。
音楽教育的にはピアノよりギターの方が良さそうだと感じた。子供に絶対音感を付けさせたいならピアノだと思うけど。子供の頃にピアノを習っていた人に絶対音感が多いという話があるが、ギターをやってみて納得した。ピアノはキーフリーでない特殊な楽器だ。ギターは相対音感を強力に養成すると思うが絶対音感は養わない気がする。

ダメだったアコギ。板が膨らんでブリッジが剥がれかかっている。つんのめった分だけ弦長が短くなってフレット音痴になる。多分。

理論的には弦長が変化した分だけブリッジをずらせばいいはず、と思って剥がしてみたが。
弦長や弦高を簡単に調整できるように、ここにエレキの部品を付けられないだろうかと思案中。