ULTRON 50mm F2 をαで使う

ULTRON 50mm + A7RII  ISO160, F4, 1/250

フォクトレンダー社のプロミネント用交換レンズ、ウルトロンをマウントアダプター経由でα7RIIに装着して撮影した。

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本来は↓このようなフィルムカメラに付けられるレンズ。

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レンズ側に繰り出し機構はないのでヘリコイド付きのアダプターが必要になる。

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今回はプロミネントからコンタックスに変換するものとコンタックスからアルファに変換するものを重ねて使用した。このプロミネント-コンタックスのアダプターは2万くらいするが使えるレンズがノクトン、ウルトロン、カラースコパーの3本に限られるのでなかなか手を出しづらい。

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とはいえプロミネントのレンズは銘板のレタリングがすっきりしていて格好良かったりするのでつい使って見たくなる。

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作例はすべてα7RII。今回の作例写真はフリッカーからのリンクにしました(他の方のブログを見てこの方式が良さそうに感じたので)。シャッター速度などのデータは写真のタイトルになっています。パソコンで閲覧する場合はカーソルを写真に乗せるとデータ(タイトル)が表示されます。

ULTRON50mm + A7RII ISO100, F2, 1/2500

開放で撮影しても意外にも周辺はボケボケにならない。ULTRON50mm + A7RII ISO200, F8, 1/250

絞ればかなり引き締まった写りになる。

prominent ultron A7rii

写りはすっきりしていて、ぱっと見では現代のレンズと変わらない。

prominent ultron A7rii

絞り開放では周囲のボケがわずかに渦巻くが、うるさいというほどではない。

ULTRON50mm + A7RII ISO100, F2, 1/2000

プロミネントに装着した場合はこの距離まで近づくことはできない。繰り出し制限を外したアダプターを使用しているので本来の最短撮影距離(1m)を超えて近接撮影できる。近接による画質の劣化は特に感じない。

ULTRON50mm + A7RII ISO100, F2, 1/1600

シロツメクサと赤レンガ倉庫。もう少し前に撮影に来ていればもっと真っ白でよかったかも。

ULTRON 50mm + A7RII ISO100, F4, 1/640

ボケは前後とも良い。

ULTRON50mm + A7RII ISO100, F2.8, 1/400

ULTRON50mm + A7RII ISO100, F4, 1/2000

逆光ではゴーストやフレアの生じる場面が多いが、古いレンズにしては粘ってくれる方だと思う。

ULTRON50mm + A7RII ISO100, F4, 1/250

ULTRON50mm + A7RII ISO100, F2.8, 1/1600

ULTRON50mm + A7RII ISO160, F8, 1/250

ULTRON50mm + A7RII ISO100, F4, 1/2000

 

ULTRON50mm + A7RII ISO100, F4, 1/250

羽根の枚数が多く、形状もきれいな円形なので絞ってもボケに角が出ない。

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ULTRON50mm + A7RII ISO160, F4, 1/250

ULTRON 50mm + A7RII   ISO200, F4, 1/250

【八仙堂】 カブセ式 レンズキャップ 外径47〜48mm用 銀色

【八仙堂】 カブセ式 レンズキャップ 外径47〜48mm用 銀色

 

Canon LENS 50mm F1.8の分解清掃

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オークションで何も説明がないキャノンのカメラを落札した。説明がないからそれほど値が上がらない。レンズは結構きれいに見えたから、もしかしたら掘り出し物じゃないかと思った。

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違った。

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すごい曇ってる。

この年代のキヤノンのレンズは曇っているものが多く、しかも清掃しても除去できないタイプの曇りなので、この時点で「分解しても無駄だろうな」と思った。まあそれでも分解するんだけど。

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絞りの前は透明。

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絞りの後ろが曇っているので、後ろから分解する。

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ヘリコイド部とレンズ部が分かれる。

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分解痕があった。分解痕を見つけるとやる気がなくなる。過去の誰かが分解清掃しても改善できなかった症状、という答えが見えてしまうので。

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このリングを外すと一番後ろのレンズを取り出せるが、今回の目的はもう一枚奥のレンズなので外す必要はない。

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何のために塗布されているのか分からないグリス。以前分解した人が塗ったのだろうか。

このリングをひねって外す。

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すると穴の開いたリングが出てくるのでカニ目レンチで回す。

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レンズごと外れる。

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もしかしたらきれいになるかもしれない、という淡い期待を抱いて拭いてみる。

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やや落ちたが、何度拭いてもこれ以上はきれいにならない。

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組み戻してみても、やはり曇っている。

αにつけて撮影してみる。

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どうだろう。滲みレンズとして使えば何とかなるか。でも滲みレンズは他にも色々持っているから必要ない気がする。

写真レンズとして使うのは諦めて高性能ルーペとして活用する方が良いだろうか。

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でも高性能ルーペも既に何本も所有しているから……

HD PENTAX-DA 21mmF3.2 ED AL Limited をK-1で使う

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APS-C用のレンズであるDA21mmをK1に装着。見た目はなかなか良い。

実際の撮影結果は、

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↑絞り開放F3.2でピント無限遠

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↑絞りF10、無限遠

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↑絞りF3.2でピント最短

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↑F10、ピント最短

イメージサークルは十分に広い。

 

f:id:fortia:20190604224436j:plainK-1 + HD DA21mmF3.2       ISO200    F3.2   1/400

 

f:id:fortia:20190604225138j:plainK-1 + HD DA21mmF3.2       ISO100    F3.2   1/80

 

f:id:fortia:20190604225424j:plainK-1 + HD DA21mmF3.2       ISO800    F3.2   1/80

 

f:id:fortia:20190604225536j:plainK-1 + HD DA21mmF3.2       ISO200    F8.0   1/80

 

f:id:fortia:20190604225659j:plainK-1 + HD DA21mmF3.2       ISO200    F3.2   1/500

 

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K-1 + HD DA21mmF3.2       ISO200    F3.2   1/640

 

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K-1 + HD DA21mmF3.2       ISO200    F3.2   1/800

21mmというとフルサイズで言えば超広角レンズなのでボケを利用しづらいイメージがあるが、寄ればボケるしボケ方も滑らかで良い。APS-Cでは換算32mmの準標準レンズだから、設計時にボケの良し悪しも考慮されていたのだろう。

f:id:fortia:20190604230551j:plainK-1 + HD DA21mmF3.2       ISO200    F3.2   1/400

この写真の撮影時はフードを外し忘れていたので、ケラレが大きくなってしまっている。

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当然ながらこのフードはAPS-Cカメラ用に作られているので、K-1で使用する場合は外した方が良い。

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K-1 + HD DA21mmF3.2       ISO200    F3.2   1/640

これもフード外し忘れ。

 

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APS-Cセンサーの*istDSに装着。これが本来あるべき姿。 

微妙な片ボケ - 個体差

FE35mmF2.8ZAの紹介ページで少し触れたがレンズにも個体差がある。一枚一枚のレンズにも製造誤差はあるだろうし、鏡筒の寸法にも微小な誤差はあるだろう。そういう細かい誤差の積み重ねにより製品の個体差が生じる。

個体差は様々な性能に影響していると思われるが、私が気付くのは片ボケ。高台から街を一望した写真なんかを撮るとよく分かる。右も左も真ん中も無限遠に近い一様な距離にある被写体だからピント面から外れた部分が分かりやすいのである。

私が二本所有しているFE35mmF2.8ZAのうち片ボケが見られる一本の例をお見せしたい。紹介ページの方では、この片ボケレンズを間違って良個体の例として載せていました)

f:id:fortia:20190519002636j:plainα7RII + FE35mmF2.8ZA     ISO100    F2.8   1/2000

このサイズで見るとまったく問題ない。しかし、

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赤四角の部分を切り出して見ると(クリックして拡大してご覧ください)

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それでもほとんど分からないかもしれないが、左側の方が僅かに甘くなっている。なお、これは画面中央にピンポイントでオートフォーカスした場合の例である。

フォーカス位置を左側にして撮影すると、次のようになる。

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左側はシャキッとしたものの今度は中央と右側がボケる。

そして次はフォーカス位置を右側にして撮影する。

f:id:fortia:20190519010050j:plain

右側は解像感を取り戻したが、左側は縮小画像でも分かるくらいにボケてしまう。

本来光軸に垂直であるべきピント面が微妙に傾いているわけである。

これはα7RIIで撮影した写真をピクセル等倍で見ているから分かることであって、7Sで撮影した場合には等倍鑑賞しても気付かない程度である。このくらいの片ボケだとメーカーには間違いなく仕様の範囲内と言われる。新品で購入した直後にテスト結果と一緒にメーカー送りにすれば「範囲内だけどご指摘の症状は確認したので」と対応してくれるかもしれない。

私は過去に何回かこういう微妙な片ボケの修理依頼をしたことがあるが、対応してくれたのはいずれも新品購入直後の場合だった。それも詳細なレポートを添えてのことで、おそらく検証データなしでは「仕様の範囲内」以上の回答は引き出せないだろう。

ちなみにメーカーに修理してもらえば指摘箇所に関してはきっちり治してくれるので、販売店に言って別の新品に交換してもらうより良いと私は思っている。

 

この程度の片ボケは大体どのメーカーのレンズでも見られる。高級レンズでは少ないかというとそういうわけでもない。安いレンズでも高いレンズでも同じような割合で見られるというのが私の印象。ただ、高級レンズはF値が小さく被写界深度の浅いレンズが多いので片ボケを見つけやすいというのは考慮すべきだろう。

今回挙げたレンズは中古で購入したものなので修理依頼はしていない。中古品はお得なこともあるが、こういうこともあるのでやはり新品購入の方が色々無難である。

FE 35mm F2.8 ZA SEL35F28Z

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小さくて軽いのでとりあえず付けておくにうってつけのレンズ。
画角は広いがパースは強調されないので、何でも無難に撮れる印象。逆に言えば強烈な遠近感や大きなボケは期待できないので、手軽にインパクトのある写真を撮るのは難しい気がする。

そういう意味では初めて一眼デジカメを使う人が選ぶとちょっとがっかりするかもしれない。いわゆる「一眼レフで撮った写真」を期待していると物足りないと感じてしまいそう。

そういう人には最初の一本としてFE50mmF1.8やゾナー55mmをお薦めしておきたい。35mmは50mmに飽きたら挑戦すれば良いと思う。もちろん装備を小さくしたい場合や、汎用性の高いレンズを求めている場合は最初からこれにすべきだが。

ボケ Boke

f:id:fortia:20190425214614j:plainα7RII + FE35mmF2.8ZA    ISO100   F2.8   1/320

ボケは自然。ざわついたり流れたりすることもない。f:id:fortia:20190425214258j:plainα9 + FE35mmF2.8ZA    ISO3200   F2.8   1/125

f:id:fortia:20190204221002j:plainα7SII + FE35mmF2.8ZA    ISO 100   F2.8   1/8000

パースが強調されないと書いたが、こういう構図ならば広角レンズっぽい奥行き感も出る。

 

歪曲 Distortion

実際に使っていて歪曲が気になったことはないが、Lightroomのプロファイルによる補正前と補正後を比較すると四隅に歪みがあるようだ。

↓この画像は補正前と補正後を並べたアニメーションGIFになっているので隅っこの方に注目してみてください。

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解像力 Resolution

解像力は十分で4,000万画素にも耐える。

f:id:fortia:20190512030509j:plainα7RII + FE35mmF2.8ZA    ISO100   F2.8   1/4000

↓上の写真の左端、中央、右端の等倍切り出し。

f:id:fortia:20190512030843j:plain

周辺光量補正非適用なので左右端は中央に比べて暗い。が、解像しているのは分かると思う。左端は右に比べると若干怪しい気もするが、まあ重箱の隅だろう。この辺は個体差が出てくるところで、私はもう一本同じレンズを所有しているが、その個体は右端がボケる。このレンズは良い方だと思う(これが片ボケレンズでした。良個体は左右ボケません。右側がボケるのは別の話でした。2019.5.19)

 

逆光  Against light

f:id:fortia:20190512023204j:plainα9 + FE35mmF2.8ZA    ISO100   F2.8   1/200

逆光でもコントラストは全然落ちない。

f:id:fortia:20190512023420j:plainα7SII + FE35mmF2.8ZA    ISO100   F2.8   1/6400

ゴーストが気になった記憶もない。レンズ構成が5群と反射面が少ないのが良いのだろうか。もちろんコーティング技術の高さや鏡筒内の反射防止技術など色々あるのだろうけど。

 

作例 sample pictures

f:id:fortia:20190510020037j:plain α9 + FE35mmF2.8ZA    ISO300   F2.8   1/125

f:id:fortia:20190204220851j:plain α9 + FE35mmF2.8ZA    ISO100   F2.8   1/500

f:id:fortia:20190425220745j:plain

α7RII + FE35mmF2.8ZA    ISO 100   F4.0   1/1000

↑周辺光量補正を適用していないのでF4.0でも四隅に若干落ち込みが感じられる。自動補正を掛ければ完全になくなるが、私は周辺減光が好きなので補正しない。

f:id:fortia:20190510014006j:plainα7S + FE35mmF2.8ZA    ISO100   F2.8   1/160     コントラスト調整

関内の吉田町にあるジャズバーの店構え。雑然としながらもオシャレな雰囲気を醸し出していたので気に入っていた。これは随分前の写真で、今は片付いてしまっている。

f:id:fortia:20190512021917j:plainα7RII + FE35mmF2.8ZA    ISO100   F2.8   1/100

同じ路地の写真。たまたまいい感じのビートルが停まっていた。映画のワンシーンのような構図がとても気に入ったので、イラスト風に加工した。

 

f:id:fortia:20190512024655j:plainα9 + FE35mmF2.8ZA    ISO3200   F2.8   1/250

総じて大変良いレンズだと思う。価格がもう少し安くなってくれると有難い。

DXO ONEで春の昼下がり

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DXO ONE        ISO100    11.87mm   F1.8    1/10000

結局日本で発売されることなく終わってしまったDXO ONE。ポケットに入れておけるサイズなので持ち歩きに難儀することなく、いつでも気軽に撮影できるのが特徴。

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iPhoneに接続するのが一手間だが、接続すると自動でアプリが起動するし時間もそれほど掛からない。Olympus airSony QXシリーズなどの無線接続タイプより楽。

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一応、本体のみでの撮影も可能で、最新ファームにアップデートすれば背面液晶に申し訳程度のライブビュー画面も表示される。なかなか気が利いているなと感心するのはシャッター半押し時にフォーカス位置も表示してくれること。

まあ白黒な上にこの解像度なのであまり実用的ではないのだが。

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DXO ONE        ISO100    11.87mm   F1.8    1/4000

1インチセンサーでレンズも35mm換算32mmのF1.8というスペックなので期待通りにボケてくれる。

かなり使えるおもしろいカメラだと思うが、あまり話題にならなかったのは発売時の価格が高すぎたせいだろうか。今はアメリカのアマゾンで100ドルくらいになっているので興味のある人はとりあえず買ってみても損はないと思う。

ただコネクタがライトニングなので一昔前のiPhoneiPadでしか使えない点は注意が必要。

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DXO ONE        ISO100    11.87mm   F5.0    1/500

コーティングあり沈胴ゾナー

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下記記事にて紹介した戦前ツァイスの沈胴式ゾナーにコーティング処理が施されたものを入手した(写真右)。

レンズコーティングは1935年にツァイスが特許登録した技術で、戦前タイプのレンズでもコーティングが施されたものは存在してはいるがそれほど多くは見かけない。

1.5ゾナーやビオゴンでは時々見かけるものの、沈胴ゾナーでは見たことがなかったので物珍しさからつい手を出してしまった。

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しかし何というかこれ、ちょっと安っぽい。私が所有している他の個体に比べ軽い。鏡筒の材質が違うのかもしれない。

細かく比べて見ると他にも色々な違いが見えてくる。

f:id:fortia:20190127224852j:plain左がコーティングなしの一般的な戦前ゾナー右が今回入手したレンズ

まずピントリングの形状が違う。

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コーティングなしの普通のゾナー(写真下)はピントリングが一つのパーツだが、今回入手したレンズ(写真上)はなぜか二つに分かれている。そして刻印されている数字の太さも不揃いで見栄えが良くない。さらによく見るとピントリング下にあるパーツのローレット加工にも違いがある。下の方が目が滑らかなのが分かるだろうか。

このちょっと手抜きな感じはゾナーコピーと言われるジュピター8を彷彿とさせる。

下の写真はソ連カメラの専門サイトに掲載されているジュピター8の始祖ZK。ジュピター銘の沈胴式は見つからなかったため、こちらを拝借した。絞りリングの形状が今回紹介しているレンズと同じである。

http://www.sovietcams.com/sovietcams/m/m_images/wfiles/i0a5rd9858.jpg画像はSovietcams.comより

 

普通のツァイスレンズではないことを窺わせる違いは他にもある。コーティングの色が他のコートありイエナレンズと明らかに違う。

f:id:fortia:20190126233729j:plain写真右は戦前タイプの1.5ゾナーにコーティングが施されたもの。左が今回のレンズ。毒々しいとすら思うほどに鮮やかな水色だ。ツァイスのレンズでこんな色は見たことがない。ツァイス以外でもほとんどない。こんな鮮やかなコーティングを見たのはジュピター9以来である。

というわけでこのレンズ、ゾナーというよりジュピターに近い存在ではないかと思う。まあどちらにせよレンズ構成的には同じだから写りに大差はないだろう。コーティングがある分コントラストは高いはず。

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α7RII + CarlZeissJena Sonnar T 5cmF2        ISO100   F2    1/3200 

やはりくっきり写る。 

f:id:fortia:20190127180713j:plainα7RII + CarlZeissJena Sonnar T 5cmF2        ISO100   F2    1/4000 

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中央部拡大。丸ボケもきれい。

f:id:fortia:20190131230735j:plain
α7RII + CarlZeissJena Sonnar T 5cmF2        ISO100   F2    1/5000 

画面外だが左上に太陽がある場面。さすがにこれは厳しかったようだ。コントラストが低下している。眩しくてよく確認しないまま撮影してしまったのでピントはちょっとずれてしまった。

f:id:fortia:20190131181809j:plainα7RII + CarlZeissJena Sonnar T 5cmF2        ISO100   F2    1/1250 

ボケも特に崩れたりしない。

極端な逆光の場面以外、コントラストは保たれる。

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と言ってカリカリに写るわけでもないのがやや残念。

 

f:id:fortia:20190127181359j:plainα7RII + CarlZeissJena Sonnar T 5cmF2        ISO100   F2    1/1250

おもしろいフレアが撮れたが、これはマウントアダプター内の反射のせいかもしれない。レンズを繰り出した時にヘリコイドの金属剥き出しの部分が出てきてしまうので良くないなとは思っていた。

f:id:fortia:20190131232607j:plainα7RII + CarlZeissJena Sonnar T 5cmF2        ISO100   F2    1/1000

手で遮光してやれば消える。絵としてはフレアがあった方が良かったかも。


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戦前ツァイスの作ったゾナーなのか、戦後ソ連に接収されたイエナで作られたゾナーなのか、それともキエフで作られたジュピター(の銘板すげ替え)なのか、あるいは後の世でニコイチされたフェイクなのか。素性はよく分からないままだが、そういう歴史のあれこれを想像しながら使うのもまた楽しい。