fortia’s カメラレビュー

カメラと猫と骨董品

朽ちた人工物に植物が溶け込む

E-P5 + M.ZUIKO75mmF1.8     ISO800,  1/1600秒,  F1.8

色褪せた郵便受けと白い門にサザンカが木漏れ日を作って、この一角だけ映画のワンシーンのように見えた。

何がそう感じさせたのか考えて、朽ちた構造物に植物が溶け込む様が良いのかなと。

今は痕跡になってしまった人の営みと、活気あふれる植物という組み合わせがなんか郷愁を誘う。

X-A3 + XC50-230mmF4.5-6.7     ISO3200,  1/45秒,  F5.0,   71.1mm(換算107 mm)

こちらはみなとみらいの真新しい構造物とサザンカの組み合わせ。

きれいな景色だけど植物が弱々しく見える。

X-A3 + XC50-230mmF4.5-6.7     ISO3200,  1/20秒,  F5.6,   80mm(換算120mm)

場所は以前紹介した新高島駅の出口。

電池で動く機械式時計

いつものヤフオクに出店している骨董屋から買った品。

ドイツ、キンツレの置き時計。動作未確認の品で3,000円くらいだった。

本来ドイツ製のアンティーク時計は人気があって値段も上がりやすいのだが、この時計にはちょっと事情がある。

なんと電池式。

電池で動くがクォーツ時計ではなく、機構としては機械式。

ゼンマイの代わりに電池を動力にした機械式時計というわけ。

だから人気がない。多分。

これがゼンマイを巻くタイプの時計だったらもっと人気が出たんじゃないかと思う。

なんか中途半端な気がしますよね。単三電池で動く機械式時計って。

でも品質はすばらしい。

動作未確認品だったが、電池を入れたら普通に動いた。

精度はそこそこ。1ヶ月で20分くらい進んでいることもある。

条件がよく分からないが、もっと正確に動作し続けることもある。

気まぐれな感じがいいなと思っている。

こちらも同じ方式の時計。これも3,000円くらいで買ったが、これはさっきのものより精度が悪く、電池の減りも早いので動かしていない。

こっちの方がデザインがいいかなーと思っていたが、部屋に置いてみるともう一方の方が収まりが良かった。

E-P5 + M.ZUIKO 75mmF1.8    ISO640, F1.8, 1/1600秒

猫。

切り出し

野良ではなく飼い猫が外の様子を窺いにちょっと出てきた感じだと思う。

ここ数日、少し暖かい日が続いたから猫も外に出たくなったのかもしれない。

E-P5 + M.ZUIKO 75mmF1.8    ISO200, F1.8, 1/1250秒

秋らしい景色になってきた。もう12月だが。

E-P5 + M.ZUIKO 75mmF1.8    ISO1250, F1.8, 1/160秒

コンクリート壁を登る植物

Coolpix A NIKKOR18.5mmF2.8   ISO100, F2.8, 1/2000秒

冷たいコンクリート壁と躍動感ある植物の対比がいいなと思った。

HUAWEI P30Pro    5.56mm(27mm),  ISO50, F1.6,  1/2500秒

どこまで登るのだろう。

 

最近、野良猫を見かけなくなって、写真を撮る機会がずいぶん減ってしまった。

今回上げた写真も先月撮ったものだ。

イルミネーションの季節になったから、また長いレンズを持ち出してみようか。

夏の名残

E-P5 + M.Zuiko75mmF1.8   ISO200, F2.5, 1/2000

アゲハ蝶。何となく初夏のイメージがあるので「おお、まだ飛んでいるのか」と思った。花はレウコフィルム。

E-P5 + M.Zuiko75mmF1.8   ISO200, F4.0, 1/800

9月のヒマワリ。

E-P5 + M.Zuiko75mmF1.8   ISO200, F1.8, 1/8000

9月に入って少し涼しくなったと思ったら、また真夏のような暑さが戻ってきて、夏の名残などと口にするのもちょっと変な気候ではあるが。

E-P5 + M.Zuiko75mmF1.8   ISO200, F3.2, 1/500

陽光の傾き加減や空の色を見ると、やはり真夏のそれと違って、一番鮮やかな季節は過ぎたのだなあと感じる。

E-P5 + M.Zuiko75mmF1.8   ISO200, F3.5, 1/640

ボズ・スキャッグスのWe're All Aloneのキー

私がこの歌をはじめて聴いたのは昔NHKでやっていた『ときめき夢サウンド』という音楽番組でである。洋楽スタンダード曲を日本の歌手や音楽家の演奏で紹介する、といった番組だったと思う。渡辺貞夫さんのサックスによる黒いオルフェ大橋純子さんの歌うJust the Way You Are(ビリージョエル)が印象に残っている。バックでオーケストラが演奏していて、今思えば贅沢な番組だった。

ウィアオールアローンは布施明さんが歌っていたと思う。美しいメロディーに加え、テロップに表示される「みんな孤独なんだよ」というポピュラー音楽っぽくない詞に感銘を受けた。

しかし後に、この詞が誤訳であることを知る。

ストロベリーフィールズ翻訳日記

「私たちはみんなひとりぼっち」と「私たちは二人きり」ではずいぶん意味が違うわけで、当然違いはタイトルだけにとどまるはずもなく。訳している途中で色々な齟齬が出てくるはずだから誤訳に気付かないはずがないと思うのだが……翻訳家の強い意志を感じる。

まあ、誤訳にせよ何にせよ、それでメロディーの輝きが失せてしまうわけではないから大した問題ではない。

 

何でこんな話をしているのかというと、カラオケでこの曲を歌おうと思って音程を確認していたら面白い発見をしたのだ。

まずリンク先のボズ・スキャッグスの歌唱を聴いてほしい。

https://www.youtube.com/watch?v=jjLSJWhGmmA

これはリリース当時に収録された音源のリマスター版でご本人の公式アカウントで公開されているもの。埋め込み再生は許可されていないので聞く場合はリンク先に飛んでほしい。

余裕のある声で歌われているから分かりにくいかもしれないが、実はこれ、かなり高い音域での歌唱なのである。男性の高音歌唱における一つの目安になっている、いわゆるハイAは軽々出ているし、これを通りすぎたハイB (リンク先動画の2:45あたり)までも地声感のある強い声で歌っている。やっぱり歌手はすごいなあと唸らされる。

どんな風に歌っているのか気になってyoutubeでライブ動画を探してみた。いくつか見つかったのだが、どれを聴いても、

ちょっと低い。最初に紹介した音源ではキーがGなのだが、↑この映像、1983年の日本公演とされるこの歌唱ではE♭になっている。カラオケで言うと原曲キーから4つ下げたキーだ。

↓こちらは2003年の公演のようだが、キーをCまで下げている。カラオケで言うと原曲キーからマイナス7。

https://www.youtube.com/watch?v=oNOwGxqRkEM

マイナス7というのは女性歌手の曲を男性が歌う場合によく使う設定だ。ちなみにカラオケ機種がジョイサウンドだとマイナス6までしか設定できない。

歌手が自分の持ち歌をキー1つ下げで歌っているのは時々見かけるが、4つも下げているのは見たことがない。不思議に思って調べていたら、ミュージシャン和田春彦さんのブログで非常に興味深い記述を見つけた。

(ここから引用)

だが、驚いちゃうのがそれからで、実は歌詞が出来ない事で頭が一杯だった彼は、リズム・トラックのレコーディングの時から、本気で歌っていなかったとのこと。だが、実際に本番の歌入れで合わせてみたら、キーが高かったことに気がついたって言うんだから。
 でも、もうキーを低くすることは出来ない。なので、数小節歌っては休み、歌っては休みでレコーディングを何とかやり終えたとのこと。これは、にわかに信じ難いのだが、もし本当なら、あれだけのミュージシャン達が揃っていても、そんなドジな話があるのねぇと、ちょっと安心するかも。

(ここまで引用)

ああ、だからライブでは大幅にキーを下げているのか、と納得した。ただ、あれだけ余裕のある感じで高音鳴らしているのを聞くとライブで4つも下げる必要があったのか疑問は残る。下げるとしても1つ2つで十分なのでは、というくらいの余裕を感じる。

多分ボズ・スキャッグス本人は高音歌唱にこだわりはなかったのだろう。むしろ低い声を聞かせたかったのかもしれない。ウィアオールアローンのキー下げはそんな感じがする。

無理した高音より、余裕のある低音の方が聴く側にはやさしい場合もあると思うし、そもそも高い声が絶対善なら男性歌手はいらなくなってしまうわけで。そういうことを考えさせられる発見だった。

まあでも、あの高音を響かせているボズ・スキャッグスの歌唱姿は見てみたかった。

 

 

BasicNのKONICAレンズをデジタル一眼で使う

詳細不明なコンパクトフィルムカメラ。レンズはコニカだそうで。いつも通りジャンク品。

いつも通りひどく汚れている。

分解する。

GENIUS だそうです

レンズは取り外せそうに見える。

接着されていたが強めにひねったら外せた。

今回も杜撰な仕事でヘリコイドアダプターに取り付けた。

α7R2 + BasicN KONICA LENS   ISO100, F値不明, 1/640

意外と普通に写る。

中央部切り出し

私なんかこのレンズで十分なのかもしれない。

さすがに四隅は厳しいが。

右下隅切り出し

α7R2 + BasicN KONICA LENS   ISO160, F値不明, 1/30

中央切り出し

4月に撮った写真なので季節感がなくて申し訳ない。

α7R2 + BasicN KONICA LENS   ISO100, F値不明, 1/100

こういう園芸もいいと思う。

α7R2 + BasicN KONICA LENS   ISO100, F値不明, 1/100

立派な家。次に訪れる時はここにマンションが建っていたりするのかもしれない。

かつてはあの手摺に肘を掛けた人の姿もあったのだろうな、みたいな想像をした。

α7R2 + BasicN KONICA LENS   ISO100, F値不明, 1/100

中央切り出し

光の状況が良いとコントラストの高い写真も撮れる。いいレンズだ。

α7R2 + BasicN KONICA LENS   ISO100, F値不明, 1/200

少し光線が差し込むだけでフレアを出してくれる。エモいレンズでもある。

α7R2 + BasicN KONICA LENS   ISO100, F値不明, 1/30

α7R2 + BasicN KONICA LENS   ISO100, F値不明, 1/30

豆粒のような小さなレンズでこれだけ撮影できてしまうと、大きく重いレンズの立場が危うくなる。

4月の写真ばかりなのもあれなので、最後はCoolpix Aで撮った今日の日暮れの空の写真を。

Coolpix A NIKKOR18.5mmF2.8 ISO100, F2.8, 1/100