fortia’s カメラレビュー

カメラと猫と骨董品

オールドレンズ

オールドレンズでエモい写真を撮る方法 機材編

はてなブログで記事にタグを付ける際、「オールドレンズ」と打ち込むといつも「#エモい写真」がサジェストされる。 エモい写真とは何だろうか。 「オールドレンズ エモい写真」で検索してみる。 なるほど。こういうフレアがかった写真のことか。 この「エモ…

Carl Zeiss Jena Tessar 1:8 f=2.8cm ブラックニッケル

コンタックス用の広角レンズ、カールツァイスイエナのテッサー2.8cmF8。『コンタックスのすべて』によると1933年製造開始。この個体はシリアルナンバーから1935年製と思われる。 3群4枚構成の薄いレンズ。 当時の価格は115RM(ライヒスマルク)。50mmテッサー…

Takumar 1:4/300を分解清掃

ASAHI PENTAX ESIIに付けたTakumar 300mmF4 後期型 少し前の記事で、街で構えたら危険なレンズとして紹介したタクマー300mm望遠レンズ。 長さ25cm質量1.5kgの大砲。いつも通りジャンクとして入手した品だ。 ↓こちらのブログによるとこのレンズには3群3枚の前…

滲むテッサー

α1 + Tessar2.8cmF8 ISO8000, F16, 1/125 カールツァイスイエナのブラックニッケル版テッサー2.8cm。今では何てことない広角28mmも当時は技術的に難しかったのだろう開放F値はなんと8。2.8ではなく8。 こういう暗いレンズはデジカメの方が使いやすい。 マウ…

MC W.ROKKOR-SI 1:2.5 f=28mm 作例や性能テスト

ミノルタのXDに装着した図 放射能レンズとして知られるミノルタの一眼レフカメラ用レンズ、ワイドロッコール28mmF2.5。黄変と一部汚れは残っているが、カビの除去などにより一応問題なく使えるレベルにはなったので、性能テストなどをしてみる。 撮影はマウ…

TAKUMAR 135mmで神社猫などを撮る

α1 + Super-Multi-Coated TAKUMAR 135mmF3.5 ISO200, F3.5, 1/30 カビが生えていて百円だった望遠タクマーを付けて撮影してきた。 カビは、ほぼ表面だけだったので簡単に清掃できた。135mmF3.5は不人気だから、カビがなくても多分1,000円くらいで買える。 α1…

MC W.ROKKOR-SI 1:2.5 f=28mm の分解修理

先日紹介した重症ロッコールの修理を試みた。 前面はコーティング剥離か 症状としてはまず無限遠が出ない。ピントリングを回し切っても5mくらい先までしか合わない。 α1 + W.ROKKOR-SI28mmF2.5 ISO100, F2.5, 1/2500 このサイズで見ると問題ないように見える…

Auto-Quinaron 35mm F2.8 実写サンプル

α7R2 + Auto-Quinaron35mmF2.8 ISO100, F2.8, 1/1250 横浜日本大通り この前の記事 で紹介したシュタインハイルのオートキナロン35mmF2.8をデジタル一眼に付けて撮影した写真を紹介。 α7R2 + Auto-Quinaron35mmF2.8 ISO100, F2.8, 1/60 ホテルニューグランド…

Auto-Quinaron 1:2.8 f=35mm Steinheil München

シュタインハイル社のエキザクタマウントレンズ、オートキナロン35mmF2.8。カメラはイハゲー社の一眼レフ、エキザクタ・ヴァレックス2a。 レンズのシリアルナンバーから1960年前後の製造と思われる。↓こちらホルストノイハウスさんのサイトによるとこの緑帯…

ビオゴン21mmで新緑の横浜散歩

α7RM2 + Biogon21mmF4.5, ISO100, F4.5, 1/100 神奈川県立歴史博物館 天気が良かったのでアルファにビオゴン21mmを付けて散歩してきた。 α7RM2 + Biogon21mmF4.5, ISO100, F4.5, 1/125 ここだけ切り取るとパリにでも来たかのような景色だが場所は横浜馬車道…

小さなニッコールを付けて文京区界隈を散策

α1 + NIKKOR-Q 1:3.5 f=5cm, ISO250, F3.5, 1/125秒 写真は文京区の音羽今宮神社。 先週、古いニッコールを付けたカメラをぶら下げて池袋から文京区界隈を散策してきた。今回はその時に撮影した写真を掲載したい。まずは使用したレンズを軽く紹介。 1955年頃…

戦前ビオゴンで撮る桜の景色

α7SM2 + Biogon3.5cmF2.8, ISO100, F2.8, 1/200 先日、西ドイツのカールツァイス製ビオゴン35mmで撮影した散歩写真を紹介したが、今週は戦前ツァイスによる元祖ビオゴンをぶら下げてお花見してきた。 焦点距離と開放F値の基本スペックは戦後ビオゴンと同じだ…

オプトンビオゴンで撮る春の横浜

α1 + Zeiss-Opton Biogon35mm, F11, ISO640, 1/125 マークイズみなとみらいの側壁。今まで気にしていなかった窓の前の格子状の構造物、陽が差すと白く輝いてきれいな模様を作り出していた。 今回撮影に持ち出したのはZeiss-Opton銘のビオゴン35mm。 戦後、東…

Carl Zeiss Jena Sonnar 1:2 f=5cm の性能 ブラックニッケル

カールツァイスイエナ製5cmF2ゾナー、ブラックニッケル。写真に写っているカメラ、Contax I(ブラックコンタックス)時代のレンズである。同じスペックでも鏡筒の違うバージョンがある。 左からシリアルナンバーが古い順 前回使ったのは右から2番目 私はこの…

黒のF2ゾナーで撮る代官山から山種美術館の道中

α1 + Sonnar5cmF2, ISO100, F2, 1/400 ブラックコンタックス時代のレンズ。マウントアダプターでアルファに装着した。コーティングがない時代のレンズだからフレアで白む。このレンズは1934年生まれ。 α1 + Sonnar5cmF2, ISO100, F2, 1/640 α1 + Sonnar5cmF2…

Auto-Quinar 135mmF2.8の作例 デジタル一眼で撮影

前回記事にしたシュタインハイルの望遠レンズ、オートクイナーの実際の写りをデジタル一眼での撮影例と共に紹介したい。 性能評価 遠景の解像力 ボケ 歪曲収差 作例 性能評価 遠景の解像力 α1 + Auto Quinar 135mmF2.8, ISO100, F2.8, 1/3200 中央部拡大 中…

Steinheil München Auto-Quinar 1:2.8 f=135mm

シュタインハイルミュンヘンのエキザクタマウント望遠レンズ。このレンズを初めて見た時その美しさに魅せられた。私は古い真鍮鏡筒レンズが重みがあって好きなのだが、シュタインハイル社のこのレンズはアルミ合金(と思われる軽い金属)鏡筒にもかかわらず…

雪のようなイルミネーション

α1 + NIKKOR300mmF4.5, ISO4000, F4.5, 1/125 みなとみらいにある京急ミュージアムに展示されている車両。外から見える。 ↓地図のポイントから地下鉄入り口のガラス越しに撮影した。ガラスに街のイルミネーションが映り込むので素敵な写真になる。 ミュージ…

ヘリコイド内蔵マウントアダプターでケラレ

エキザクタマウントの135mmF2.8望遠レンズをexakta-leicaM、leicaM-sonyEの二段重ねでαに装着して撮影していた時に、leicaM-sonyEのヘリコイド内蔵マウントアダプターにちょっとした問題があることに気付いた。 四隅がケラレてしまう。ヘリコイドのない固定…

Carl Zeiss Jena Sonnar 1:2 f=8.5cm をデジカメで使う その2

前々回の記事に続き、戦前ツァイスの85mmゾナーで撮影した写真を紹介したい。 写りとは関係ないがこのレンズ、見た目がかっこいい。そして重い。のちにアルミ鏡筒となり軽量化されるが工芸品として見るとこちらの方が魅力的だ。 α1+CarlZeissJena Sonnar 8.5…

Carl Zeiss Jena Sonnar 1:2 f=8.5cm をデジカメで使う

前回の記事で比較した2本のうちの曇っていない方をデジカメで使ってみた。 ゾナー8.5cmをアダプター介してα1に コンタックスの外爪レンズをデジカメで使う時は↓このような外爪専用アダプターが良い。これはライカスクリューマウントに変換するアダプター。以…

曇った8.5cmイエナゾナーと透明なそれの比較、実写への影響

曇ったゾナー 戦前カールツァイスイエナのゾナー85mm。↑数年前に入手した個体は前群に重度の曇りがあった。ヤフオクによくあるジャンク”扱い”品で、出品写真では曇りを確認できなかったのだ。 時々オクに流れてくる品を眺めていると、同じ曇りを抱えているも…

Schneider-Kreuznach Xenar 1:2.8 F=5cm

α7R2 + Xenar 5cmF2.8, ISO100, F2.8, 1/60 海に近い川にクラゲが大量にいた。 α7R2 + Xenar 5cmF2.8, ISO500, F4, 1/250 この日鞄に入っていたカメラ↓で撮影した。 数年前に落札したキネエキザクタに付いていたレンズだったと思う。真鍮鏡筒だから小さい割…

Steinheil München Auto-Quinon 1:1.9 f=55mm

ドイツ、シュタインハイル社製のエクサクタマウント標準レンズ。F1.9とスペックは控えめだが見た目は豪華。 シュタインハイルのエクサクタ用レンズはどれもデザインがとても良い。アルミ鏡筒にもかかわらず軽さを感じさせない。真鍮鏡筒と同じような高級感が…

Carl Zeiss Jena Sonnar 1:4 f=13.5cm ブラックニッケル

数年前に入手した望遠ゾナー。135mmは人気がないためブラックニッケルでも比較的安く手に入れられる。 この個体はfeet表記。 ↓mタイプも所有している。こちらは少し曇りがあるので撮影にはfeet表記個体を使用した。 コンタックスレンズは内爪と外爪の2タイ…

沈胴テッサーをライツミノルタCLで使う

3年前にブログで取り上げたブラックニッケルの沈胴テッサー。その時はデジタルカメラに付けての撮影だったが、今回はフィルムカメラで使ってみた。 このレンズとセットでアイルランドからやってきた私のブラックコンタックスはシャッターが動かないため、ラ…

カビ清掃後のAUTO ROKKOR 58mm F1.4 α7RIIに付けて撮影

前回のカビ玉ロッコールの続き。 分解清掃に挑戦する。 銘板などを回す道具は#形のものより↑これの方が力が伝わりやすく良い。奥まった所には使えないから#形も併用する必要はある。 分解しやすいレンズだと思う。銘板を外したあとに押さえ環を一つ外すと…

AUTO ROKKOR-PF 1:1.4 f=58mm カビ玉

ヤフオクで一円落札したオート時代のロッコール58mm。詳しい説明もなく出品写真ではレンズ内の様子も分からなかったから私以外誰も入札しなかった。私自身も多分ダメだろうとは思っていた。 ダメだった。 まあこれはLED光当てて分かりやすくした状態で、強光…

ノクトンとゾナーのボケ比較

前回ノクトンを使って中央付近での楕円ボケが他のオールドレンズより目立つのが気になったので、ゾナーと比べてみることにした。比較対象にしたゾナーはブラックニッケル仕様で年代的にはノクトンより20年近く古いレンズ。 プロミネントノクトンとブラックニ…

prominent NOKTON 50mm F1.5

プロミネントノクトン50mm と ライツミノルタCL フォクトレンダー社のカメラ「プロミネント」の標準レンズ。ノクトンはライカLマウントのものがその希少性で有名だがこちらが本元。光学系が違うレクタフレックス用もあるらしい。 レクタフレックス、幻のレン…