被曝建造物として知られる日銀旧広島支店。広島旅行にはSEL35F14ZとコシナのHeliar10mmしか持って行かなかったので、ここに載せる写真もすべてこの二つのレンズによるもの。
内部は無料で見学できる。
爆心地から400mほどの距離にもかかわらず堅牢な鉄筋コンクリ造のため崩壊を免れた建物。崩壊はしなかったが爆風による内部の被害は甚大で犠牲者も多数。被曝2日後から業務を再開したらしいが、天窓が爆風で破損していて雨の日は傘を差しながらの仕事になったそうだ。
現在の状態でも絢爛豪華な空間だが、1936年に撮影された写真(下左)を見ると柱の頭には複雑な装飾が施されていて現状よりも一層華美だったことが窺える。その柱頭の装飾は被曝で吹き飛んだようである(下右)。
当時の写真を見ると窓口も吹き飛んでいる。これは修復されたものだと思うが1936年の写真に写るものとはデザインがやや異なる。
雰囲気のあるドア。これは10mmレンズで撮影している。平面的な被写体に対し撮像面が平行になるよう注意して撮れば超広角レンズでも遠近感のない写真にできる。
防犯力高そうな窓。
↑これは35mmレンズで撮った。
10mmレンズはこういう風に角度を付けて撮ると途端に広角レンズ感が強くなる。
一歩も下がれないような場所では大変重宝する。
くすんだ壁に経過した年月を感じる。しかし何度も修復を重ねているようなので被曝時の壁がそのまま残っているわけではない。
↑これは35mmレンズ。
この金具の形と色合いが良い。
訪れたのは日曜日だったが、入館者は私以外に数人見かけた程度だった。
建物内の撮影ではヘリアー10mmがとても有用だった。