先日湯河原の温泉宿に行った。その道中、真鶴に立ち寄った。十年くらい前に一度この町を歩いて、海を臨む夕暮れ時の景色がきれいで感動したから、もう一度見てみたかった。残念ながらこの日は到着が遅れ既に日が暮れていたためその景色は諦めた。
海に向かって歩いていたら見つけた古い家。錆、褪色、蔦の侵食、崩れた階段。新しい家より表情がある。
アロエの花。
赤い屋根の家の背後に塔が見える。
謎の塔。この施設の裏手はもう海。
海に着くと雨が降ってきた。頭上で風が唸り、真っ黒な海からは強く波が打ち付ける音がしていた。そういえば前に来た時も日没後の海を覗いて震えたなと思い出す。明かりのない夜の海は本当に怖い。
湯河原に向かうため足早に立ち去った。真鶴はまた天気の良い日に訪れたい。