一時期アマプラの海外ドラマをよく見ていた。英語の勉強にしようと英語ドラマを英語字幕で流していたから内容をきちんと把握していないことも多い。絵を描く題材探しという面も強かったから映像がきれいなら内容が分からなくてもよかった。
デビルズアワーというドラマを気に入って繰り返し見ていた。ストーリーも面白く映像にも作り手のこだわりが感じられる良い作品だった。
(これ以降ネタバレあり)

内容は、死で人生が終わらず記憶を保ったまま同じ生を繰り返すようになってしまった人が、身の周りで起こる悲劇を止めようとあれこれ奔走する、というもの。死ぬはずだった人を救ってももぬけの殻になってしまったり、何度繰り返しても止められない事件があったりと終始不穏な空気が漂っていて怪奇小説的な面白さに満ちている。
エンタメ作品として秀逸で単純に面白いんだけど、ふと、もし自分がこの登場人物と同じように人生を繰り返す状況に陥ったらどうするだろうと考えたら……
記憶を持ったままということは、きっと前の生で勉強した内容も覚えているはずだから、繰り返される時間を勉強と研究活動に費やし続ければ、一人で科学の歴史を数百年分押し進められるかもしれない。その結果得られる未来を先取りしたような科学の力を活用すれば、身の周りで起こる悲しい事故や凶悪事件も簡単に終わらせられるかもしれない。果ては自分が陥っている謎の輪廻の秘密にも迫れるかもしれない。
という思考に至って何だか興醒めしてしまった。登場人物がひどく効率の悪い仕事をしているように見えて。
物語を楽しむのに無粋な想像を働かせてはいけないと思うと同時に「もしかしたら現代の科学技術はこういう無限輪廻してる人達が実現させたものなのかもしれないな」と思って可笑しくなった。量子コンピュータとかゲノム編集とか核融合発電で地上の太陽だとか、科学の話は壮大すぎて時に人智を超えているように思える。実際の所これが世代を超えて紡がれる知識の力、まさに人智なんだろうけど。