fortia’s カメラレビュー

カメラと猫と骨董品

ジャンクカメラのペンタプリズム再利用

この間、太陽光の分光を試した時に「三角プリズムを使えばもっと簡単かもしれない」と思ったので、とりあえず一つ買っておこうとしたが購入直前にふと、似たようなものをたくさん持っていたことを思い出した。

ジャンクカメラを修理(しようとして)した時に取り出したペンタプリズムだ。

黒塗りされているから分からないと思うが、内部に鏡面を持つガラスの塊である。

屋根部分と前面が鏡になっている。

塗装と鏡面を剥がしてしまえば素通しのガラスになる。

赤矢印の中に入っている。

レンズで結像した光をファインダーまで届ける役割を果たす。

余談だが、このペンタプリズムは遮光と緩衝用に使われていたモルトプレンが張り付いて鏡面が腐食してしまっている。これが起こるとファインダー像が欠けてしまうので、中古カメラとしての価値が著しく低下する。

 

話を戻して。まずは黒い塗料を落とす。以前貼り合わせレンズの剥離に使ったアセトンの除光液が余っていたので、これを使って黒の塗料を拭き取った。黒塗装を落とすと鏡面が現れる。

この鏡面は銀もしくはアルミの蒸着だそうだ。ネットの先達によると塩素系漂白剤で剥がせるとのこと。

鏡面は原液に少し浸すだけで簡単に溶け落ちた。綿棒につけてこする程度でも剥がせそう。

膜が溶けたということは蒸着されていたのは銀ではなくアルミだったのだろうか。銀だったら溶けない気がする。何が生成されるか予測できないと危険だから本当はこんな曖昧な知識でやってはいけない。今回は先達を信じてということで。

透明なガラスになった。

もっと分かりやすい虹色が見られるかと思ったが難しかった。

そもそもレーザーみたいな光線じゃないと絵に描いたような分光は得られないか。

ちなみにニュートンは家の扉に穴を開けて実験したらしい↓

夏休みということで、子供の自由研究テーマにどうだろう。物理の入り口にも化学の入り口にもなる。ジャンクの一眼レフが手元にあればの話だが。