後玉が見事なまでのカビで覆われたタクマーを入手した。
この状態でαに付けて撮影してみた。
ふんわり懐かしい雰囲気になってなかなか良い。
解像力が落ちるのかと思ったが意外にも細密な描写力。
良い写りだと思うが、カビレンズを放置したくはないので清掃する。
マウント部を分解せずに後玉は取り出せる。少し奥まった場所なので↓こういう先の曲がったカニ目レンチがあるといい。
取り出したら後玉のカビを観察する。
すごい。力強い生命力を感じる。
拭き取る。
反対側にもあった。
きれいだ。
ゴミが残ったが、カビは一掃した。
カビを除去することで撮影結果にどれくらい影響が出るのか比較する。
劇的に変わった。並べてみると清掃前はコントラストがとても弱いことが分かる。写真としては、こういう淡い描写の方が好きという人は多いかもしれない。ただ、カビによって本来の性能が損なわれていたのは確かだ。
今回取り上げたレンズはヤフオクの骨董屋から100円で買った↑このセットの品。カメラはミラーアップしたままの故障品。カビまみれのレンズとのジャンクセットは不人気で、競り合うことなく落札できた。100円と言ってもそこに送料が掛かるから、同じ骨董屋から骨董品をいくつか同時落札して同梱発送してもらう。
骨董品…というか多分骨董屋が引き取った品のうち、お店で値段を付けて販売できないようなガラクタが流れているのだと思う。作者不明の油絵とか動作未確認のトランジスタ時計とか変色した銀器とか誰かが海外旅行で買ってきたお土産品のフクロウの置物とか。上の写真に写っている水差しもそう。名前のない品々だから誰の目にも留まらず多くは100円で落札できる。
まあ早い話ゴミなのだが、中には作りが良いものがあったりして、そういうものを見つけるのが楽しい。