fortia’s カメラレビュー

カメラと猫と骨董品

月食撮影

せっかくの月食なので撮影することにした。しかし望遠はあまり所有しておらず月が撮れそうな焦点距離のものは一昔前のシグマのズームレンズしかなかった。性能は良いレンズだと思う。

α1 + SIGMA150-500mm F5-6.3 DG OS HSM,  ISO6400, F5, 0.5秒

α1 + SIGMA150-500mm F5-6.3 DG OS HSM,  500mm, ISO6400, F5, 0.5秒

500mmでもこの大きさにしかならない。

まあでもカメラの画素数が多いので切り出せばそれなりに拡大はできる。

中央部切り出し

中央部切り出し(ピクセル等倍)

皆既に近い部分月食のため、皆既月食の時のように赤く輝く。「月食ってなんだったっけ」と疑問に思ってしまうほどの明るさだが、これはカメラの能力によるもの。

肉眼だと↓この程度の見え方だったと思う。

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月食だから本来真っ暗になるんじゃないかと思われがちだが、こうして月の模様が見えるのは、太陽光が地球の大気で屈折して本来影になる領域にもわずかな光が回り込むせい。そして、その色が赤みを帯びるのは大気のフィルターで短波長がカットされて長波長の赤色だけが月面に届くから。だそうだ。

月食とは | 国立天文台(NAOJ) 皆既食中の月が赤く見える理由を説明した図

α1 + SIGMA150-500mm F5-6.3 DG OS HSM, ISO500, F5, 0.25秒

α1 + SIGMA150-500mm F5-6.3 DG OS HSM,  500mm, ISO500, F5, 0.25秒

望遠も楽しい。

ノクトンとゾナーのボケ比較

前回ノクトンを使って中央付近での楕円ボケが他のオールドレンズより目立つのが気になったので、ゾナーと比べてみることにした。比較対象にしたゾナーはブラックニッケル仕様で年代的にはノクトンより20年近く古いレンズ。

プロミネントノクトンとブラックニッケルゾナー

プロミネントノクトンとブラックニッケルゾナー

写りの比較の前に、同スペックのレンズなのに大きさが全然違うことに驚く。プロミネントはレンズ交換式レンズシャッターカメラという特殊機構のせいでレンズ設計に制約があったという話だから、その結果が如実に現れているのだろう。

それでは本題のボケの比較。ピントを近接に置いて遠方の光を大きくボカして後ボケの形を見る。絞りは両者とも開放。

α7RII + prominent NOKTON 50mm F1.5

α7RII + prominent NOKTON 50mm F1.5

α7RII + sonnar 5cm F1.5

α7RII + sonnar 5cm F1.5

両者の画角が僅かに違うためボケの大きさも一致していないが、形状を見るとやはりノクトンの方が楕円に潰れている。

左ノクトン、右ゾナー

左ノクトン、右ゾナー

それだけではなく、ノクトンはボケの輪郭がはっきり出るバブルボケになっていることにも気付く。球面収差の補正傾向に違いがあるのだろう。

https://www.oldlens.com/lens%20kyoushitsu04%20hyou.html

前ボケも比較してみたがこちらはそれほど大きな違いは見られない。

α7RII + prominent NOKTON 50mm F1.5

α7RII + prominent NOKTON 50mm F1.5

α7RII + sonnar 5cm F1.5

α7RII + sonnar 5cm F1.5

ボケに関してはゾナーの方が癖のない滑らかな描写になりそう。

prominent NOKTON 50mm F1.5

NOKTON50mmとLeitz minolta CL

プロミネントノクトン50mm と ライツミノルタCL

フォクトレンダー社のカメラ「プロミネント」の標準レンズ。ノクトンはライカLマウントのものがその希少性で有名だがこちらが本元。光学系が違うレクタフレックス用もあるらしい。

レクタフレックス、幻のレンズ。| 今月のひとこと | クラシックカメラ専門店 早田カメラ店

prominent to contax, contax to leica M

prominentからcontaxcontaxからleicaMに変換する二つのアダプタ

今回はマウントアダプターを二段重ねてCLに装着した。手持ちのプロミネントは2台ともスローが粘っているため使用しなかった。レンズ共々ヤフオクで落札した動作未確認品だから仕方ない。

レンズ内の様子

レンズ内の様子

"ジャンク扱い"品だがレンズ内は割ときれいであった。

コバ落ち

コバ落ち

クモリやカビはないがコバ落ちはある。見ての通り強く光を反射しているから写真への影響はあるだろう。とは言えクモリのようにレンズそのものに異常が生じた場合に比べれば影響は軽微だと思う。実際これまで使ってきたコバ落ちレンズで明確にその影響を感じたことはない。クモリの効果が非常に分かりやすいのと対照的に。

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後ろからスマホのLEDライトを照射

ひどい状態だと思うかもしれないが、LEDの強光を当てるとこんな姿になるレンズは珍しくない。オールドレンズでこの程度なら良い方だと思う。

ちなみに細かいチリや薄いクモリは新品レンズでも見つかることがある。しかしLEDの強光を当ててようやく分かるようなクモリはメーカーに送っても「異常なし」で戻ってくる。それを知って以来私は新品レンズをLEDでチェックするのをやめた。

さてそれでは撮影結果を。まず一枚目。

Leitz minolta CL + NOKTON 50mmF1.5 + ND8,  1/1000, F1.5,  Velvia100F

Leitz minolta CL + NOKTON 50mm + ND8, 1/1000, F1.5, Velvia100F

一部感光して消えてしまっているが気にしない。画質評価には十分。

絞り開放でもクリアでキレのある写りである。ボケは渦巻いているというほどではないが、そういう気配を少し感じる。

なおこの写真ではF1.5で撮影するためにNDフィルターを付けている。最高速が1/1000のカメラはこういう場面で少し物足りなさを感じる。厳密なピントを追求できないレンジファインダー機で浅い被写界深度を求めるのが誤りとも言えそうだが。

Leitz minolta CL + NOKTON 50mm, 1/1000, F2.8, Velvia100F

Leitz minolta CL + NOKTON 50mm, 1/1000, F2.8, Velvia100F

F2.8でも十分ボケる。

Leitz minolta CL + NOKTON 50mm + ND8, 1/1000, F1.5, Velvia100F

Leitz minolta CL + NOKTON 50mm + ND8, 1/1000, F1.5, Velvia100F

開放で撮影すると画面中央付近でも丸ボケが楕円になる。非点収差が残存している、ということだと思うが中央付近のボケがこうなるレンズは記憶になかったので少し驚いた。一枚目の写真でボケが少し渦巻くように見えたのはこれが原因だろう。

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Leitz minolta CL + NOKTON 50mm, 1/1000, F4, Velvia100F

絞れば楕円ボケは解消する。

Leitz minolta CL + NOKTON 50mm, 1/1000, F8, Velvia100F

Leitz minolta CL + NOKTON 50mm, 1/1000, F8, Velvia100F

Leitz minolta CL + NOKTON 50mm, 1/500, F8, Velvia100F

Leitz minolta CL + NOKTON 50mm, 1/500, F8, Velvia100F

↑この写真、背景が潰れてしまったが、それが逆に良かったかもしれない。

Leitz minolta CL + NOKTON 50mm, 1/1000, F5.6, Velvia100F

Leitz minolta CL + NOKTON 50mm, 1/1000, F5.6, Velvia100F

Leitz minolta CL + NOKTON 50mm, 1/250, F11, Velvia100F

Leitz minolta CL + NOKTON 50mm, 1/250, F11, Velvia100F

 Leitz minolta CL + NOKTON 50mm, 1/1000, F5.6, Velvia100F

Leitz minolta CL + NOKTON 50mm, 1/1000, F5.6, Velvia100F

Leitz minolta CL + NOKTON 50mm, 1/1000, F2.8, Velvia100F

Leitz minolta CL + NOKTON 50mm, 1/1000, F2.8, Velvia100F

Leitz minolta CL + NOKTON 50mm, 2秒, F1.5, Velvia100F

Leitz minolta CL + NOKTON 50mm, 2秒, F1.5, Velvia100F

右下拡大

右下拡大

コマ収差が確認できる。

Leitz minolta CL + NOKTON 50mm, 25秒, F8, Velvia100F

Leitz minolta CL + NOKTON 50mm, 25秒, F8, Velvia100F

右下拡大

絞れば解消

 

装飾性のない無骨な印象のレンズだが、CLに付けると結構かっこいい。

 

TAMRON AF28-80mm 1:3.5-5.6 77D ジャンクで撮る

EOS Kissとタムロン28-80mm

EOS Kissとタムロン28-80mm

ジャンク棚を整理していたら出てきた標準ズーム付フィルムEOS。二、三年前に落札した一山1,000-2,000円くらいのジャンクカメラセットに入っていたもの。だと思う。別のカメラを目的に落札したと思うが実はよく覚えていない。ネットオークションでは時々信じられないような状態の品が信じられない梱包で届くことがあって、そういうショッキングな取引の後は防衛機制の働きで記憶が曖昧になりがちである。

撮影途上のフィルムが入っていた。ジャンクカメラではよくあることだ。世紀の瞬間あるいは持ち主の大切な思い出が記録されていたら……という思いが一瞬頭をよぎるものの、勝手に現像するのもあれなので感光させて動作確認用フィルムにしてしまう。

カメラは電池を入れたら普通に動く完全動作品だったが今回は使わない。今回の主役はタムロンレンズである。

TAMRON 77D

TAMRON 77D

1995年発売、98年製造終了。20年以上前のレンズということになる。後継の177Dは10年間製造を続けたのに対して77Dの製造期間は短い。

https://www.tamron.co.jp/data/af-lens/77d.htm

https://www.tamron.co.jp/data/af-lens/177d.htm

両者の仕様は同一に見える。外観を変えただけで性能に違いはないのだろうか。ちょっと気になる。いずれ177Dも入手して比べてみたい。(忘れているだけで既に入手済みかもしれない)

 

さてこのレンズ、状態はどうだろう。

前面外周に何かあるが、ぱっと見はきれいだ。

後ろから見ても特に問題は見当たらない。なお、マウントはプラスチック。

正面から強い光を当てると前面外周の曇りが鮮明になる。しかしこれは範囲も狭いし影響はなさそう。奥の方で青い光を反射しているレンズから怪しい気配を感じる。

後ろからLED光を当ててみる。

思った通り。

また貼り合わせ劣化だろうか。今回は分解していないので原因は分からない。

蛍光灯にかざした程度では見えない曇りだから写りにそれほど影響はないはず。ということで分解清掃しないまま試し撮りすることにした。

シグマのアダプターMC-11経由でαに装着。写真ではα9に装着しているが、実際の撮影はα7R2で行っている。

α7R2+MC-11+77D,  80mm, F5.6, 1/320, ISO100

α7R2+MC-11+77D  80mm, F5.6, 1/320, ISO100

ピクセル等倍、細かい所までよく写っている。

α7R2+MC-11+77D  80mm, F5.6, 1/250, ISO320

α7R2+MC-11+77D  49mm, F5.6, 1/250, ISO320

α7R2+MC-11+77D  28mm, F9.0, 1/250, ISO640

α7R2+MC-11+77D  28mm, F9.0, 1/250, ISO640

広角から望遠まで全域で拍子抜けするほどよく写る。

α7R2+MC-11+77D  30mm, F9.0, 1/250, ISO1000

α7R2+MC-11+77D  30mm, F9.0, 1/250, ISO1000

↑ちょっとしたゴーストが生じることはある。

中央部ピクセル等倍。十分解像している。

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右上部ピクセル等倍。さすがに四隅は厳しい。でも古いレンズにしては優秀だと思う。

α7R2+MC-11+77D  28mm, F10, 1/250, ISO200

α7R2+MC-11+77D  28mm, F10, 1/250, ISO200

逆光の条件が厳しすぎたか虹が出た。しかし画面全体が白んでしまうほどひどくなることは少ない。

α7R2+MC-11+77D  30mm, F3.5, 1/1250, ISO100

α7R2+MC-11+77D  30mm, F3.5, 1/1250, ISO100

 α7R2+MC-11+77D  28mm, F5.0, 1/400, ISO100

α7R2+MC-11+77D  28mm, F5.0, 1/400, ISO100

順光では非常に濃厚な写り。

 α7R2+MC-11+77D  28mm, F7.1, 1/250, ISO125

α7R2+MC-11+77D  28mm, F7.1, 1/250, ISO125

広角で樽型の歪曲がある。気になるほどではない。

 

 α7R2+MC-11+77D  80mm, F5.6, 1/250, ISO400

α7R2+MC-11+77D  80mm, F5.6, 1/250, ISO400

渋い飲食店が建ち並ぶ横浜関内の街。住所で言うと中区相生町あたり。

 α7R2+MC-11+77D  45mm, F5.6, 1/250, ISO5000

α7R2+MC-11+77D  45mm, F5.6, 1/250, ISO5000

 α7R2+MC-11+77D  54mm, F5.6, 1/250, ISO1250

α7R2+MC-11+77D  54mm, F5.6, 1/250, ISO1250

 α7R2+MC-11+77D  56mm, F5.6, 1/250, ISO400

α7R2+MC-11+77D  56mm, F5.6, 1/250, ISO400

性能の良いレンズだと感じた。このレンズを常用レンズにしても全然構わないくらい。曇りの影響も感じなかった。ジャンクらしさをまったく感じられなかったという点では残念だった。

SMC PENTAX 67 SOFT 1:3.5 120mm 尾道2008年

SMC PENTAX 67 SOFT 1:3.5 120mm PROVIA100F

SMC PENTAX 67 SOFT 1:3.5 120mm PROVIA100F

前回の続きの写真。2008年の尾道。掲載する写真はすべてペンタックス6X7と120mmソフトレンズの組み合わせで撮影したもの。フィルムはプロビア100F。

SMC PENTAX 67 SOFT 1:3.5 120mm PROVIA100F

SMC PENTAX 67 SOFT 1:3.5 120mm PROVIA100F

前回も書いたが絞りはすべてF4-F5.6くらいで撮影している。↑この花の写真はボケに角が出ているから多分F5.6。

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120mmソフトレンズの絞り形状

SMC PENTAX 67 SOFT 1:3.5 120mm PROVIA100F

SMC PENTAX 67 SOFT 1:3.5 120mm PROVIA100F

SMC PENTAX 67 SOFT 1:3.5 120mm PROVIA100F

SMC PENTAX 67 SOFT 1:3.5 120mm PROVIA100F

傾きを修正。

SMC PENTAX 67 SOFT 1:3.5 120mm PROVIA100F

SMC PENTAX 67 SOFT 1:3.5 120mm PROVIA100F

SMC PENTAX 67 SOFT 1:3.5 120mm PROVIA100F

SMC PENTAX 67 SOFT 1:3.5 120mm PROVIA100F

フレアにより白んでいる。しかし画面上端にその影響を受けていない領域がある。フレアがこういう形になるのはミラーボックス内の反射が原因だろうか?

 

SMC PENTAX 67 SOFT 1:3.5 120mm PROVIA100F

SMC PENTAX 67 SOFT 1:3.5 120mm PROVIA100F

向島の兼吉バス待合所。

子供の頃に『ふたり』は見た記憶がある。『あした』は知らない。見てから行けば感慨深かったかもしれない。

COSINA AF MACRO 100mm F3.5 ジャンクで撮る

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いつも通りヤフオクで動作未確認の「ジャンク扱い」品を落札。箱も説明書も全部揃っていて見た目もきれいだったから行けるんじゃないかと思った。

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だめだった。

 

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前も後ろもぱっと見はきれいだったのだが。

後群に問題があった。これはゴムリングで簡単に外せる。

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f:id:fortia:20210906234028j:plain

レンズの裏表、どちらを拭いても消えない曇り。貼り合わせ面の劣化だ。レンズ部分だけ取り出せれば剥離して再接着できる可能性も残るが、このユニットは樹脂パーツと一体化しているため取り出せない。

しかしこのままだと↓こんな感じの写りでイマイチだからダメ元で溶剤に漬けた。

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その結果↓少し剥離が進んだ。この写真からはとても信じられないかもしれないが曇りが僅かながら改善している。

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これ以上手の施し用がないので、レンズを元に戻し撮影してみる。

α7RII + LA-EA4 + COSINA100mm,  ISO100, F7.1, 1/400

α7RII + LA-EA4 + COSINA100mmマクロ, ISO100, F7.1, 1/400

いきなり厳しい条件で。強烈な逆光だからレンズに曇りがなくても同じだったかもしれない。フレアが出た方が眩しさが伝わって写真としては良い場合もある。写りとしては悪くないと思う。

α7RII + LA-EA4 + COSINA100mmマクロ, ISO400, F7.1, 1/250

α7RII + LA-EA4 + COSINA100mmマクロ, ISO400, F7.1, 1/250

順光では普通に写る。

α7RII + LA-EA4 + COSINA100mmマクロ, ISO125, F3.2, 1/250

α7RII + LA-EA4 + COSINA100mmマクロ, ISO125, F3.2, 1/250

絞り開放で撮るとなぜかEXIFにF3.2と記録される。スペック上は開放F3.5のはずだが。

α7RII + LA-EA4 + COSINA100mmマクロ, ISO640, F5, 1/250

α7RII + LA-EA4 + COSINA100mmマクロ, ISO640, F5, 1/250

ボケもきれいで良いんじゃないだろうか。あのひどい状態のレンズが組み込まれているとは思えない写り。

α7RII + LA-EA4 + COSINA100mmマクロ, ISO5000, F14, 1/250

α7RII + LA-EA4 + COSINA100mmマクロ, ISO5000, F14, 1/250

絞ってもよし。

α7RII + LA-EA4 + COSINA100mmマクロ, ISO250, F5, 1/250

α7RII + LA-EA4 + COSINA100mmマクロ, ISO250, F5, 1/250

逆光も条件によっては大丈夫そう。

α7RII + LA-EA4 + COSINA100mmマクロ, ISO100, F3.5, 1/500

α7RII + LA-EA4 + COSINA100mmマクロ, ISO100, F3.5, 1/500

α7RII + LA-EA4 + COSINA100mmマクロ, ISO125, F7.1, 1/250

α7RII + LA-EA4 + COSINA100mmマクロ, ISO125, F7.1, 1/250

何も問題ないかというとさすがにそうはいかない。この写真の右上にあるボケを拡大してみると、

ちょっと気持ち悪い。

この現象と逆光に弱いこと以外は特に問題ない。もちろん最近のレンズのようにキレキレの描写ではないのだが、使えるか使えないかで言えば十分使える。

ちなみにこのレンズはハーフマクロで、等倍撮影するにはアダプターレンズを付ける必要がある。

α1 + LA-EA4 + COSINA100mmマクロ, ISO400, F3,2, 1/400

α1 + LA-EA4 + COSINA100mmマクロ, ISO400, F3.2, 1/400

アダプターなしだと↑こんな感じで、付けると↓こんな感じ。

α1 + LA-EA4 + COSINA100mmマクロ+等倍アダプター, ISO8000, F13, 1/400

α1 + LA-EA4 + COSINA100mmマクロ+等倍アダプター, ISO8000, F13, 1/400

違う場所の拡大だから少し分かりにくいか。

この手のアダプターは付けたり外したりが面倒でだんだん使わなくなる。

 

というわけでこのレンズ。後群に曇りがあっても清掃できないので購入の際はお気をつけください。

α7RII + LA-EA4 + COSINA100mmマクロ, ISO100, F6.3, 1/250

α7RII + LA-EA4 + COSINA100mmマクロ, ISO100, F6.3, 1/250

SMC PENTAX 67 SOFT 120mm F3.5

SMC PENTAX 67 SOFT 1:3.5 120mm PROVIA100F

SMC PENTAX 67 SOFT 1:3.5 120mm PROVIA100F

十数年前に尾道に行った時に撮影した写真。ペンタックスのロクナナとソフトレンズの組み合わせで撮影。私の一番好きなレンズ。夏の終わりのまだ暑い時期、これにデジタル一眼レフも持って歩いたので大変だった。

ロクナナと普通の一眼レフ

ロクナナと普通の一眼レフ

SMC PENTAX 67 SOFT 1:3.5 120mm PROVIA100F

SMC PENTAX 67 SOFT 1:3.5 120mm PROVIA100F

このレンズは開放で撮ると輪郭が溶けてしまう傾向があるので、それを避けるためにF4からF5.6の間くらいで撮影することが多かった。ここに掲載した写真も多分全部そのくらいで撮っている。それ以上に絞るとソフト効果がなくなってしまう。

ソフトレンズは輝度差の高い構図で使うと力を発揮する。冒頭の写真はこのレンズの特性をよく活かせた一枚だと思っている。

SMC PENTAX 67 SOFT 1:3.5 120mm PROVIA100F

SMC PENTAX 67 SOFT 1:3.5 120mm PROVIA100F

階段や坂道の風景が好きだった。

SMC PENTAX 67 SOFT 1:3.5 120mm PROVIA100F

SMC PENTAX 67 SOFT 1:3.5 120mm PROVIA100F

これは露出オーバーで失敗した写真。取り込み時のマイナス補正でごまかした。逆光に透けるひまわりの花びらにハロが生じ、背景の暗がりに浮かび上がる感じは狙い通り。多分。

SMC PENTAX 67 SOFT 1:3.5 120mm PROVIA100F

SMC PENTAX 67 SOFT 1:3.5 120mm PROVIA100F

写真の取り込みはライトボックスの上にフィルムを置いてデジタル一眼とマクロレンズで撮影する簡易的な手法で行った。

SMC PENTAX 67 SOFT 1:3.5 120mm PROVIA100F

SMC PENTAX 67 SOFT 1:3.5 120mm PROVIA100F

高台から尾道水道の写真を撮ろうと山を登っている途中で見つけた野良の子猫。小綺麗なので野良じゃなかったかもしれない。

この旅行で撮影した写真はたくさんあるのでまた機会を見つけて載せるつもり。