fortia’s カメラレビュー

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ノクトンとゾナーのボケ比較

前回ノクトンを使って中央付近での楕円ボケが他のオールドレンズより目立つのが気になったので、ゾナーと比べてみることにした。比較対象にしたゾナーはブラックニッケル仕様で年代的にはノクトンより20年近く古いレンズ。

プロミネントノクトンとブラックニッケルゾナー

プロミネントノクトンとブラックニッケルゾナー

写りの比較の前に、同スペックのレンズなのに大きさが全然違うことに驚く。プロミネントはレンズ交換式レンズシャッターカメラという特殊機構のせいでレンズ設計に制約があったという話だから、その結果が如実に現れているのだろう。

それでは本題のボケの比較。ピントを近接に置いて遠方の光を大きくボカして後ボケの形を見る。絞りは両者とも開放。

α7RII + prominent NOKTON 50mm F1.5

α7RII + prominent NOKTON 50mm F1.5

α7RII + sonnar 5cm F1.5

α7RII + sonnar 5cm F1.5

両者の画角が僅かに違うためボケの大きさも一致していないが、形状を見るとやはりノクトンの方が楕円に潰れている。

左ノクトン、右ゾナー

左ノクトン、右ゾナー

それだけではなく、ノクトンはボケの輪郭がはっきり出るバブルボケになっていることにも気付く。球面収差の補正傾向に違いがあるのだろう。

https://www.oldlens.com/lens%20kyoushitsu04%20hyou.html

前ボケも比較してみたがこちらはそれほど大きな違いは見られない。

α7RII + prominent NOKTON 50mm F1.5

α7RII + prominent NOKTON 50mm F1.5

α7RII + sonnar 5cm F1.5

α7RII + sonnar 5cm F1.5

ボケに関してはゾナーの方が癖のない滑らかな描写になりそう。