P30Pro超広角レンズをα9と比較、作例

前回に引き続きP30PROの画質について。今回はP30PROの超広角レンズとフルサイズ一眼の画質比較を行いたい。メインの広角カメラは4,000万画素だったのでα7RIIを使ったが、超広角レンズのセンサーは2,000万画素なので2,400万画素のα9にスーパーワイドヘリアー(以後SWH)をつけて比較した。

まずはα9とSWH15mm。

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次にP30PROのRAW (をLightroomで未補正現像したもの)

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次にP30PROのカメラ内JPEG画像。

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本体内JPEGの味付けはメインカメラと大分違う。メインカメラはあまり加工された感じのない自然な画質だったが、この超広角カメラのJPEG出力はコントラスト強調と輪郭強調が強すぎて不自然に感じる。ピクセル等倍で見るとそれがよくわかると思う。

まずはα9の画像。

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次にP30PROのRAW。

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そしてJPEG

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JPEGは細部が潰れてベタッとした描写になっている。コントラスト強調した写真はパッと見はきれいだが細部の描写は損なわれがちになる。正直このJPEG画質は頂けないが、RAWさえあればそこから自由に調整できるので個人的にはそう重要な問題ではない。

RAWで比較する限り、P30PROは健闘していると思う。もちろんα9の方が明らかにノイズが少なくクリアな画質だが、若干画素数が少ない不利を考慮すれば解像力については同じ土俵で勝負できていると言えるのではないか。

次は左下隅の比較。まずα9

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次にP30PROのRAW

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そしてJPEG

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RAWで比較するとP30PROの方が良く見えるかもしれない。しかしここで単純にP30PROを褒めるわけにはいかない。実はこの二つのレンズには決定的な性能差があって、その違いがこの画質差に影響しているかもしれないからだ。

よく見比べるとα9+SWHの写真がP30PROよりも引き伸ばされたように見えないだろうか。鉄塔の幅、建物の幅、SWHの写真はすべて横方向に膨張している、あるいはP30PROの方が縮んでいる。

これは歪曲収差の違いに起因する現象である。下の写真に示すように実はP30PROの超広角レンズは四隅の歪曲補正がされていない。

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ちなみにこの補正はRAWだからされていないというわけではなくカメラ内JPEGでも同じ。歪曲具合はまったく変わらない。

SWHとの違いをタイル撮影で比較する。まずP30PRO

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次にSWH

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見ての通りSWHはきっちり補正されている。

四隅を比較するとP30PROの方が歪んだ分だけより多くのタイルが写り込んでいるのが分かると思う。歪んだ分、長さも縮んでいるわけである。

このように四隅に関しては設計思想が根本的に違うので単純な比較は有意義でないと思う。

それにしてもこの歪曲具合はレンズ交換式カメラに慣れている人からすれば驚きだろう。単焦点レンズばかり使っているとこういう歪みはまずお目にかからない。

ただ、このせいでおかしな写真ばかりになるかというと意外とそうでもない。

作例  sample images

ここに掲載する写真は2枚目以外すべてRAWをPCのLightroomで現像したものになります。2枚目はカメラ内JPEG画像。

ISO50 2.34mm F2.2 1/1250

↑こういう写真には隅の歪みは何ら悪影響を及ぼさない。

ISO50 2.34mm F2.2 1/1300

ランドマークタワーが曲がってしまっている。この写真のように四隅に直線的な被写体を配置すると歪みが露呈する。こう言うとビルの多い都会の撮影には向かないと思われるかもしれないが、画面を対角に走る線は曲がらないので構図を工夫すれば何とかなる場合も多い。

ISO50 2.34mm F2.2 1/1000

↑このように直線が斜めに入るような構図にすれば歪みは目立たない。

ISO50 2.34mm F2.2 1/720

ISO50 2.34mm F2.2 1/440

常に全域が被写界深度内に入っているようなレンズなのでピント位置は気にする必要がない。

ISO50 2.34mm F2.2 1/2300

逆光でもフレアやゴーストは生じにくい。

ISO50 2.34mm F2.2 1/320

ISO50 2.34mm F2.2 1/1300  

四隅の歪み以外は欠点もない良いレンズだと思う。この画角、この画質のカメラがいつも持ち歩けるサイズに収まっているというのは大変魅力的。

HUAWEI P30 Pro docomo HW-02L Breathing Crystal

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