16年近く前のキヤノンのデジカメ。1/1.8型と言われる普通のデジカメよりちょっと大きいサイズのセンサーと28-100mm相当のズームレンズを搭載した高級機種。発売当時は6万近くしたようだ。画素数は700万。
大きさ比較のためEOS M3と並べてみた。当時としてはこの大きさでもコンパクトだったのだろう。
ダイヤルを見ての通り、絞り優先やシャッター速度優先、マニュアル露出など上級機特有の撮影モードを備えている。
光学ファインダーも付いている。
レンズカバーをスライドさせると、
電源オンになり、レンズが伸びてくる。
オフにするときはカバーを閉じる。カバーの動きを検知してレンズが自動で収納される。
外観は高級感があり、デザインもなかなかオシャレで持っているだけでも楽しいカメラ。
カメラとしての機能もさすがは高級機というところで、今使っても割と不満なく使えてしまう。特にRAW撮影できるところがすばらしい。
RAWが使えて何がすばらしいのかというと、↓こういう露出ミスした写真を
暗部を持ち上げたりして、
回復させることができる。RAWは画質調整できる範囲が非常に広い。
最近のデジカメはJPEG出力でもRAW現像したものと遜色ない画質が得られるが、昔のものはRAWとJPEGで画質が雲泥の差になる(と感じる)ことが多かった。古いデジカメ遊びをする際はRAW記録できるかどうかにも着目してみてほしい。
作例 samples
望遠端だと20.7mm(35mm判換算100mm)ということもあり被写体に接近すれば背景はそこそこボケる。
寄らない場合は開放望遠端でもそれほどボケない。でもまあこのくらいボケてくれればメインと背景の分離という役割は果たしてくれると思う。
広角端は28mm相当なので結構広く写る。ただ、縦横比が4:3なので3:2に慣れている人は狭く感じることもあるかもしれない。
ここまでの4枚は広角端の作例。
↑↓これはズームの真ん中あたり。
感度はISO400が上限。↑↓これらの写真がそれ。見ての通りかなりザラザラしてくる。今時のデジカメならISO400でノイズが気になるなんてことは皆無なのだが、昔のデジカメはすぐにノイズまみれになる。オールドデジカメを使っていて一番性能差を感じるのがここの部分。夕刻の撮影はブレに気を使わなければならず難しい。
↑これは三脚を使って10秒露出したもの。マニュアル露出ができるので色々な場面に対応できる。
多分今は中古で1,000円、2,000円くらいで買えると思う。よくできたカメラで今でも十分楽しめるから見つけたら是非お試しを。