fortia’s カメラレビュー

カメラと猫と骨董品

レンズ移植 KONICA ZOOM 23-50mm Revio II

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以前、ヤフオクで落札した一山いくらのジャンクに入っていたAPSのカメラ。ジャンクが増えすぎたため処分しようと思ったが、ただ捨てるというのは心が痛むので分解してレンズを取り出した。

で、これをデジカメで利用しようと。手軽に試す良い方法はないか思案していたところ机の端に練り消しを見つけた。

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安いマウントアダプターに埋め込む。我ながら適当すぎる。

上から見るとこんな感じ。

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まあひどい。

でも写る。

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これは広角側で撮影したもの。カメラはα7SII。中央部を切り出すと、

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大変よく写っている。

左右は良くない。APS用のレンズだから当たり前ではあるが。

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左右で写りに差があるのは鏡筒自体がまっすぐ固定されていないのもあるし、後ろのレンズが微妙にずれいているせいもあるだろう。

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赤丸の溝が三箇所あって、これで後ろのレンズの位置を変える。練り消しに組み込む前にセロテープで固定したのだが、その時に正しい位置に固定できなかったのだと思う。

この後ろのレンズを引っ張り出したり押し込んだりすることによって画角を変える。たぶん引っ張った時に広角側になり押し込んだ時に標準側になる。

それではその押し込んだ時の写真を。

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画角は少し標準側になったかなという程度か。このサイズで見ても左がボケているのがわかる。レンズの固定がいい加減だから仕方ない。しかし中央はよく写っている。

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この練り消しシステムのすばらしいところはピント調整ができることだ。レンズをずずずっと引っ張り出すと、

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近接撮影も可能。

次は広角側で近接、

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と、こうやってまとめてみるとそれなりに使えているように見えるかもしれないが、実際には非常に面倒な作業が必要で、画角調整するにはいちいちアダプターから取り出さなければならないし、ピント調整も微妙で一筋縄ではいかない。

街中に持ち出して手軽に撮影できるようなものではないので真似しない方がいいです。

SIGMA 150-500mm F5-6.3 APO HSM DG

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近所の風景を撮るだけの私にとってはまったく出番のないレンズ。時々富士山を撮影したくなるので長距離砲もとりあえず一本持っておくかと以前中古で購入した。

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↑↓テレ端500mmで開放F6.3で撮影。

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↓同じ場所からNEX5と55mmレンズでこの大きさ。

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月も撮れるのではないかと思っていたが、500mmではちょっと足りない印象。↓これはNEX7に付けて撮影したもの。APS-Cでもこのくらいにしかならない。

ISO125_500mm_f90_s500_nex7

切り出せば細部まで描写されていることが分かる。f:id:fortia:20200216143720j:plain

フルサイズ(α7RII)につけた場合は↓このくらい。

ISO1600_500mm_f63_s5_7r2


↓広角端150mmF5.0。四隅の光量は落ちる。

ISO100_150mm_f5_s640_7r2

中央部をピクセル等倍で切り出す。

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大気の揺らぎでぶれているように見える。このレンジの望遠レンズを使うまでこの現象を知らなかった。性能の良いレンズを使えば当然細密な映像が得られるものと単純に思っていたが、この問題があると高性能レンズもその能力を活かせない場面が多々あるわけで、望遠の世界は色々難しいなと思う。

↓周辺減光はF8まで絞っても若干残る。

ISO100_150mm_f8_s250_7r2

↓同じ位置から望遠端500mm開放6.3

ISO400_500mm_f63_s1250_7r2

中央部をピクセル等倍で切り出す。

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レンズ性能云々の状況ではない。

 

以下作例。

ISO400_400mm_f8_s800_a7s

ISO100_150mm_f71_s1000_a7s

ISO100_160mm_f5_s125_a7s

ISO320_400mm_f8_s500_a7s

ISO100_330mm_f9_s1600_7s2

ISO400_500mm_f18_s5000

ISO400_500mm_f14_s8000

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ミノルタのα-9に付けてみた。見た目はこの方がしっくりくる。

 

ここに掲載した作例はすべてLA-EA3経由でソニー機により撮影した。HSMなのでLA-EA4の必要はない。LA-EA3でオートフォーカスは効く。またレンズ側の手ぶれ補正も有効。

ソニー マウントアダプター LA-EA3

ソニー マウントアダプター LA-EA3

  • 発売日: 2013/11/15
  • メディア: Camera
 

α7SII+FE35mmF1.4で夜の鞆の浦

A7SII+FE35mmF1.4  ISO1000, F1.4, 1/30

11月末に広島に行った。まず福山に行って鞆の浦を見てきた。時刻は5時半くらいだったがすでに日は落ちていた。

A7SII+FE35mmF1.4  ISO6400, F1.4, 1/30

猫を発見。近づいても逃げない。人に慣れている。

A7SII+FE35mmF1.4  ISO40000, F1.4, 1/160

車が比較的よく通る場所で、確か↑この写真を撮った時も後ろから一台来ていた。猫の顔がヘッドライトで照らされている。

A7SII+FE35mmF1.4  ISO20000, F1.4, 1/30

写真で見ると明るく見えるが実際の現場はかなり暗かった。F1.4で1/30のISO20000。α7SIIはそういう状況でもしっかりオートフォーカスしてくれるので頼もしい。

A7SII+FE35mmF1.4  ISO16000, F1.4, 1/30

最短撮影距離近くまで接近。

写真に記録にされた時間を見ると鞆の浦に着いてから10分間、猫を撮り続けていた。

A7SII+FE35mmF1.4  ISO10000, F1.4, 1/30

本当は夕暮れ時に来たかったのだが、夜の鞆の浦はそれはそれで雰囲気があってとても良かった。 

A7SII+FE35mmF1.4  ISO5000, F1.4, 1/30

肉眼だと空は真っ暗だったがカメラで写して見るとこのようにまだ光が残っていた。 

A7SII+FE35mmF1.4  ISO8000, F1.4, 1/30

↑手前の船にピントを置いたので背景はボケている。

A7SII+FE35mmF1.4  ISO25600, F1.4, 1/30

中央のあれがあの有名なあれかあと感慨にふける。

A7SII+FE35mmF1.4  ISO16000, F1.4, 1/30

その有名な常夜燈

A7SII+FE35mmF1.4  ISO25600, F1.4, 1/30

広角よりのレンズだがF1.4だから割と遠い位置にピントを置いても前後がボケてくれる。

A7SII+FE35mmF1.4  ISO16000, F1.4, 1/30

星がよく見える日だった。この辺りでは当たり前の量なのだろうか。

A7SII+FE35mmF1.4  ISO4000, F1.4, 1/30

A7SII+FE35mmF1.4  ISO2000, F1.4, 1/30

通りの奥にある赤い建物

A7SII+FE35mmF1.4  ISO16000, F1.4, 1/30

いいですね。

A7SII+FE35mmF1.4  ISO6400, F1.4, 1/30

A7SII+FE35mmF1.4  ISO12800, F1.4, 1/20

A7SII+FE35mmF1.4  ISO6400, F1.4, 1/30

A7SII+FE35mmF1.4  ISO10000, F1.4, 1/4

鞆港バス停でバス待ちの間に撮影。星を大きく写すために絞りを開けてぼかす。渦巻く感じもこういう構図では逆に良い。

A7SII+FE35mmF1.4  ISO12800, F1.4, 1/15

誰もいない帰りのバス車内から。

RE.AutoTopcor 1:3.5 f=13.5cm 作例

A7RII+AutoTopcor13.5cm   ISO100, F3.5, 1/40 クイーンズスクエアみなとみらい駅の入り口

この間清掃したトプコールをA7RIIに付けて撮影してきた。

焦点距離が長いのでボケが作りやすく楽しい。やはりボケで遊ぶにはこれくらい必要になるなと感じる。と言っても街中で使うには画角がやや狭く、撮影できる範囲は限られるが。

A7RII+AutoTopcor13.5cm  ISO100, F3.5, 1/40  ランドマークプラザフェラーリショールーム

絞り開放でも周囲が乱れないので安心して使える。

A7RII+RE.AutoTopcor13.5cmF3.5  ISO1600, F3.5, 1/250
野毛のジャズ喫茶の看板

A7RII+RE.AutoTopcor13.5cmF3.5  ISO2500, F3.5, 1/250

A7RII+RE.AutoTopcor13.5cmF3.5  ISO10000, F3.5, 1/250

α7RIIの電子シャッターなので走る車が歪んでしまった。9にしておけばよかった。

A7RII+RE.AutoTopcor13.5cmF3.5  ISO6400, F3.5, 1/250

光源の周囲がにじんでいて、それもまた雰囲気があって良いかなと思う。

A7RII+RE.AutoTopcor13.5cmF3.5  ISO100, F3.5, 1/640

逆光場面ではやや白むが思ったほどフレアは生じなかった。

A7RII+RE.AutoTopcor13.5cmF3.5  ISO500, F5.6, 1/250

ボケは自然で良いですね。

A7RII+RE.AutoTopcor13.5cmF3.5  ISO100, F8.0, 1/320

A7RII+RE.AutoTopcor13.5cmF3.5  ISO100, F5.6, 1/400

A7RII+RE.AutoTopcor13.5cmF3.5  ISO16000, F3.5, 1/250

絞り羽根は6枚だが角が出にくい形になっている。絞りによるボケの変化が分かる写真を掲載する。

まず開放のF3.5

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↓次にF4

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↓F5.6

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↓F8

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↓F11

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↓F16

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絞ってもカクカクにはならない。

最後にいつも通りの遠景サンプル。まず開放絞り

A7RII+RE.AutoTopcor13.5cmF3.5  ISO100, F3.5, 1/2500中央部を等倍切り出し。

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左端。

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次にF8まで絞って撮影。

A7RII+RE.AutoTopcor13.5cmF3.5  ISO100, F8, 1/6400

周辺減光は解消される。

中央部を等倍切り出し。

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開放でも十分よく写っていたため、印象はそれほど変わらないが下の家の屋根部分を見てみると開放の時に感じられた色収差が解消されているのが分かる。

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周辺の描写に関しては絞ると目に見えて向上する。色ズレは残るが。

 

最近のレンズのようにカリカリに写るわけではないが性能は十分でボケもなだらか。このレンズのデザインが好きな方は迷わず入手して良いだろう。135mmは不人気な焦点距離ゆえに人気のトプコールの中でもこのレンズは安く購入できる。

マウント形状はエクサクタと同じ。Exakta-LeicaMやExakta-SonyEなどの変換アダプタを使用すればデジタル一眼で使用できる。

マウントアダプターは安価なものでも特に問題ないが、以前マウント形状が微妙に違ってレンズを装着できない不良品を掴まされたこともあるので、そういう無用なトラブルを避けたい場合は名の知れたメーカーのものを選ぶのが無難だろう。

ソニーEマウントで使用する場合は、一度ライカMに変換してからライカM-ソニーEのヘリコイドアダプタに装着すると1.5mの最短撮影距離を短縮できるのでおすすめ。ピントが1.5m以下になっても画質の劣化は感じない。

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RE.Auto-Topcor 1:3.5 f=13.5cm の分解清掃

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曇りカビあり表記のジャンク扱いレンズだったが、写真ではきれいに見えたのでそう大したことないんじゃないかと思い落札した。しかし、

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曇ってるしレンズ内側に拭き跡もある、ジャンクの名に値する品だった。

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後玉はまあまあきれいだが隅に小さなカビがあった。結局すべて説明通り。

α7RIIに付けての開放での写り。四隅がケラレ気味。αにマウントアダプターで使っているとよく経験することではある。トプコンフィルムカメラにつけて撮影すればこうはならないだろう。

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割とクリアに写る。普通に使う分にはこのままでもいけそうだ。

だが分解する。

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とりあえずゴムリングで銘板を外したが、実は外す必要がなかった。

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内蔵フードに隠れているネジを外してひねると鏡筒が丸ごと外れるので。

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一番前のレンズはきれいだった。曇っているのはその下のレンズ。

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拭いてきれいになる曇りとならない曇りがあるが、これはだめな方じゃないかと思った。

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が、きれいにできる方の曇りだった。見ただけでは分からないものである。

次はカビの生えている後玉。

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マウント部分を外してレンズを押さえている遮光用リングをゴムリングなどを使って外すと取り出せる。

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写真中央部分にカビ。

除去して組み戻し、試写。

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どれほどクリアになったか期待しながら撮影したが清掃前より写りがぼんやりしている。しかも最短撮影距離が長くなってしまい近くにピントが合わない状態。

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やはりソフトフォーカスレンズのようになっている。

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まあこれはこれでおもしろいが、組み直す時に何か間違えたようだ。

こちらのサイトで

TOPCON CLUB-Various Talk-Drawing of Topcor Lens Cut

レンズ構成図を眺めたところ、

http://www.topgabacho.jp/Topconclub/TalkLenscut/RE135cut.jpg

一番後ろのレンズを表裏逆に入れたことに気づいた。多くのレンズで後玉は凸側が外を向いているため、このレンズも当然そうだろうという思い込みでやってしまった。

表裏を戻したら無事元の描写に戻ったが、ソフトフォーカス状態もおもしろかったのでもう少しあの状態で撮影してみればよかった。

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清掃後のレンズで撮影した写真はこちら↓

JAPAN HOBBY TOOL  吸盤オープナー レンズメンテナンス用工具 JHT9520

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P30Pro超広角レンズをα9と比較、作例

前回に引き続きP30PROの画質について。今回はP30PROの超広角レンズとフルサイズ一眼の画質比較を行いたい。メインの広角カメラは4,000万画素だったのでα7RIIを使ったが、超広角レンズのセンサーは2,000万画素なので2,400万画素のα9にスーパーワイドヘリアー(以後SWH)をつけて比較した。

まずはα9とSWH15mm。

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次にP30PROのRAW (をLightroomで未補正現像したもの)

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次にP30PROのカメラ内JPEG画像。

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本体内JPEGの味付けはメインカメラと大分違う。メインカメラはあまり加工された感じのない自然な画質だったが、この超広角カメラのJPEG出力はコントラスト強調と輪郭強調が強すぎて不自然に感じる。ピクセル等倍で見るとそれがよくわかると思う。

まずはα9の画像。

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次にP30PROのRAW。

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そしてJPEG

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JPEGは細部が潰れてベタッとした描写になっている。コントラスト強調した写真はパッと見はきれいだが細部の描写は損なわれがちになる。正直このJPEG画質は頂けないが、RAWさえあればそこから自由に調整できるので個人的にはそう重要な問題ではない。

RAWで比較する限り、P30PROは健闘していると思う。もちろんα9の方が明らかにノイズが少なくクリアな画質だが、若干画素数が少ない不利を考慮すれば解像力については同じ土俵で勝負できていると言えるのではないか。

次は左下隅の比較。まずα9

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次にP30PROのRAW

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そしてJPEG

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RAWで比較するとP30PROの方が良く見えるかもしれない。しかしここで単純にP30PROを褒めるわけにはいかない。実はこの二つのレンズには決定的な性能差があって、その違いがこの画質差に影響しているかもしれないからだ。

よく見比べるとα9+SWHの写真がP30PROよりも引き伸ばされたように見えないだろうか。鉄塔の幅、建物の幅、SWHの写真はすべて横方向に膨張している、あるいはP30PROの方が縮んでいる。

これは歪曲収差の違いに起因する現象である。下の写真に示すように実はP30PROの超広角レンズは四隅の歪曲補正がされていない。

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ちなみにこの補正はRAWだからされていないというわけではなくカメラ内JPEGでも同じ。歪曲具合はまったく変わらない。

SWHとの違いをタイル撮影で比較する。まずP30PRO

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次にSWH

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見ての通りSWHはきっちり補正されている。

四隅を比較するとP30PROの方が歪んだ分だけより多くのタイルが写り込んでいるのが分かると思う。歪んだ分、長さも縮んでいるわけである。

このように四隅に関しては設計思想が根本的に違うので単純な比較は有意義でないと思う。

それにしてもこの歪曲具合はレンズ交換式カメラに慣れている人からすれば驚きだろう。単焦点レンズばかり使っているとこういう歪みはまずお目にかからない。

ただ、このせいでおかしな写真ばかりになるかというと意外とそうでもない。

作例  sample images

ここに掲載する写真は2枚目以外すべてRAWをPCのLightroomで現像したものになります。2枚目はカメラ内JPEG画像。

ISO50 2.34mm F2.2 1/1250

↑こういう写真には隅の歪みは何ら悪影響を及ぼさない。

ISO50 2.34mm F2.2 1/1300

ランドマークタワーが曲がってしまっている。この写真のように四隅に直線的な被写体を配置すると歪みが露呈する。こう言うとビルの多い都会の撮影には向かないと思われるかもしれないが、画面を対角に走る線は曲がらないので構図を工夫すれば何とかなる場合も多い。

ISO50 2.34mm F2.2 1/1000

↑このように直線が斜めに入るような構図にすれば歪みは目立たない。

ISO50 2.34mm F2.2 1/720

ISO50 2.34mm F2.2 1/440

常に全域が被写界深度内に入っているようなレンズなのでピント位置は気にする必要がない。

ISO50 2.34mm F2.2 1/2300

逆光でもフレアやゴーストは生じにくい。

ISO50 2.34mm F2.2 1/320

ISO50 2.34mm F2.2 1/1300  

四隅の歪み以外は欠点もない良いレンズだと思う。この画角、この画質のカメラがいつも持ち歩けるサイズに収まっているというのは大変魅力的。

HUAWEI P30 Pro docomo HW-02L Breathing Crystal

HUAWEI P30 Pro docomo HW-02L Breathing Crystal

 

P30 Pro とフルサイズ一眼との画質比較

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イカブランドのカメラが売りであるファーウェイのスマホ。新発売のiPhone11proかこれかどちらかを買おうと思っていたが、カメラ性能だけ見るとこちらの方がおもしろそうだったのでSIMフリー版を入手してみた。

カメラは三種類の切り替えができて、16mm相当の超広角レンズが2000万画素、28mm相当の広角レンズが4,000万画素、125mm相当の望遠レンズが800万画素とそれぞれ別のセンサーを持っている。

28mm相当のメインカメラが4,000万画素ということで同じ画素数のα7RIIにSEL28F20を付けて比較してみた。

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P30 Proは周辺減光や色被りがひどいがこれはRAW(Lightroomで未補正のまま現像した)だからで、標準で撮影されるJPEGは↓のようにしっかり補正されている。

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中心部を切り出してピクセル等倍で比較してみる。まずはアルファ。

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次はP30 PROのRAW。

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そしてP30 PROのJPEG

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当然アルファの方が細部まできっちり描写されるのだが、意外とP30 PROもがんばっている。しかも本体内JPEG出力でもいわゆる塗り絵画質にならずに済んでいる。ひと昔前はこういう極小画素のデジカメだとピクセル等倍鑑賞なんてとてもできなかったのだが。

SEL28F20のF値が5.6なのに対してP30proの方は1.6という点が気になる方もいるかもしれない。一方が絞っているのにもう一方が開放では条件が違う、と。しかしP30proのF値は1.6以外に設定できない。このサイズなので絞りは入っていないと思われる。

 

今度は周辺画質の比較。写真の左下部分をピクセル等倍で切り出した。まずはアルファ。

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次にP30PROのRAWから現像した画像↓。そのままだと暗すぎたのでプラス1露出補正している。

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↓そしてP30PROのJPEG

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私の所有しているSEL28F20は左側がほんの僅かに甘い個体のようで、この部分の切り出しになるとP30PROとあまり差がない結果となってしまった。

スマホのカメラをフルサイズデジカメと比較するなんて無謀と思っていたが、解像力に関して、少なくとも晴天下で低感度撮影する分にはそこまで大きな差はないという印象を持った。

docomo HUAWEI P30 Pro HW-02L ブラック 白ロム

docomo HUAWEI P30 Pro HW-02L ブラック 白ロム