オークションで何も説明がないキャノンのカメラを落札した。説明がないからそれほど値が上がらない。レンズは結構きれいに見えたから、もしかしたら掘り出し物じゃないかと思った。
違った。
すごい曇ってる。
この年代のキヤノンのレンズは曇っているものが多く、しかも清掃しても除去できないタイプの曇りなので、この時点で「分解しても無駄だろうな」と思った。まあそれでも分解するんだけど。
絞りの前は透明。
絞りの後ろが曇っているので、後ろから分解する。
ヘリコイド部とレンズ部が分かれる。
分解痕があった。分解痕を見つけるとやる気がなくなる。過去の誰かが分解清掃しても改善できなかった症状、という答えが見えてしまうので。
このリングを外すと一番後ろのレンズを取り出せるが、今回の目的はもう一枚奥のレンズなので外す必要はない。
何のために塗布されているのか分からないグリス。以前分解した人が塗ったのだろうか。
このリングをひねって外す。
すると穴の開いたリングが出てくるのでカニ目レンチで回す。
レンズごと外れる。
もしかしたらきれいになるかもしれない、という淡い期待を抱いて拭いてみる。
やや落ちたが、何度拭いてもこれ以上はきれいにならない。
組み戻してみても、やはり曇っている。
αにつけて撮影してみる。
どうだろう。滲みレンズとして使えば何とかなるか。でも滲みレンズは他にも色々持っているから必要ない気がする。
写真レンズとして使うのは諦めて高性能ルーペとして活用する方が良いだろうか。
でも高性能ルーペも既に何本も所有しているから……